育毛剤と発毛剤の違いを解説!あなたにピッタリなのはどっち?

育毛剤と発毛剤の違いを解説!あなたにピッタリなのはどっち?

「育毛剤や発毛剤が気になるけど違いがわからない」「自分はどっちが合っているんだろう?」などの疑問をお持ちではありませんか?

アンファー株式会社が男性1,000人を対象に行なった調査*によると、育毛剤と発毛剤の違いをしっかり理解している人は、使用者でも10%ほどしかいなかったそうです。

育毛剤と発毛剤は同じように見えますが、薬機法ではっきりと分類されており、その効果や目的に明確な違いがあります。

この記事では、使用者でも10%しか知らない「育毛剤と発毛剤の違い」を詳しく解説。後半では、育毛剤・発毛剤に関する疑問にも答えているので、ぜひ参考にしてみてください。

※料金はとくに指定がない場合すべて税込価格です。

*参照:「“育毛剤”と“発毛剤”の違いってご存知ですか? 90%の人が違いを知らないという事実!

育毛剤と発毛剤の違い

育毛剤と発毛剤の違い

育毛剤と発毛剤の違いを、以下の表にまとめました。

項目育毛剤発毛剤
発毛成分なしあり(ミノキシジル)
期待できる効果脱毛の予防脱毛の予防+発毛
リスク分類医薬部外品第一類医薬品
副作用適用部の炎症、かゆみなど適用部の炎症、かゆみ、初期脱毛など

それぞれの違いについて詳しくみていきましょう。

発毛成分の違い

育毛剤と発毛剤の大きな違いは、発毛成分「ミノキシジル」の有無です。

ミノキシジルは「発毛促進」の効果が認可されている成分です。発毛剤には含まれていますが、育毛剤にミノキシジルが含まれている製品は存在しません。

ミノキシジルはもともと、高血圧症の治療薬でした。治療患者の多毛症が認められたことから外用発毛薬の成分として研究・開発が進み、多くの国で発毛剤の有効成分として承認されました。

2017年に発表された日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」では推奨度Aに評価されており、高い水準の根拠がある成分です。

市販の発毛剤だけでなく、国内では多くのクリニックで、ミノキシジル外用薬による薄毛治療が行われています。

*参照:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」(2017年)

期待できる効果の違い

育毛剤と発毛剤はそもそも、期待できる効果や使用する目的が異なります

育毛剤に含まれる成分にはフケ・かゆみを抑制する効果があり、頭皮環境を健康に保つことで「脱毛を予防」「今ある毛を健康に育てる」ことが主な目的です。

一方で、発毛剤は「髪を生やす」ことが目的の薬です。発毛剤に含まれるミノキシジルには、頭皮の血流を良くする働きがあります。髪を作る毛母細胞の活性化、発毛を促進する効果が期待できるのです。

例外として発毛剤の中には、育毛剤と同等の頭皮ケア成分が含まれる製品(リアップX5プラスローションなど)もあります。

リスク分類の違い

薬機法によって、育毛剤は医薬部外品に、発毛剤は第一類医薬品に分類されています。

育毛剤が分類されている「医薬部外品」は予防や衛生を目的にしたものです。作用の強さや副作用のリスクが医薬品よりも低く、薬局やドラッグストア、ネット通販などで手軽に購入できます。

発毛剤が分類される「第一類医薬品」は、作用が強い分副作用などのリスクが高く、使用に際して注意が必要です。購入前には薬剤師による説明が法律で義務づけられており、ネット販売の際も、薬剤師による問診が必要になります。

副作用の違い

育毛剤と発毛剤はどちらも頭皮に直接塗布する外用薬であるため、薬剤のアレルギー反応による頭皮の炎症やかゆみなどの副作用が起こる可能性があります

いずれも、肌に異常を感じた場合は直ちに使用を中断し、医師に相談してください。

また、ミノキシジルが含まれる発毛剤にのみ、初期脱毛と呼ばれる症状が起こる可能性があります。

初期脱毛とは、乱れたヘアサイクルが正常に戻り、古い髪の毛が新しい髪の毛に押し出されることで起こる脱毛症状です。

抜け毛が急に増えたように感じますが、初期脱毛で抜ける毛はもともと成長が止まり、近いうちに抜ける予定だった毛のため、あまり気にする必要はありません。

むしろ初期脱毛のタイミングで「抜け毛が増えた」と感じて使用を中断してしまうと、発毛剤の効果を実感できなくなってしまうため、初期脱毛が起こってからも使用を続けることが大切です。

育毛剤と発毛剤どちらがおすすめ?

育毛剤と発毛剤どちらがおすすめ?

「育毛剤と発毛剤、自分にはどちらが合っているんだろう?」という人のために、育毛剤がおすすめの人、発毛剤がおすすめの人を、それぞれの理由とあわせて解説します。

頭皮・育毛ケアがはじめての人は育毛剤がおすすめ

育毛剤は以下のような人におすすめです。

  • 頭皮・育毛ケアがはじめての人
  • 薄毛や抜け毛を予防したい人
  • 最近髪が細くなってきた・ボリュームダウンしたと感じる人
  • まずは副作用の心配が少ない医薬部外品からはじめたい人

育毛剤はお近くの薬局・ドラッグストアやネット通販で手軽に購入できるため、これから頭皮・育毛ケアをはじめる人におすすめです。

「最近髪が細くなってきた気がする」と感じたら、今のうちから将来のために育毛剤を使って頭皮環境を整え、抜け毛を予防しておきましょう。

また、育毛剤は医薬部外品であるため副作用の心配が少ないのも、はじめての人におすすめできるポイントです。

薄毛が気になる人、毛量を増やしたい人は発毛剤がおすすめ

発毛剤は以下のような人におすすめです。

  • 薄毛で頭皮が目立つと感じる人
  • 薄毛・抜け毛を改善し、毛量を増やしたい人
  • 育毛剤は試してみたが、イマイチ効果を実感できなかった人

発毛剤は第一類医薬品で副作用のリスクがあり、育毛剤よりも購入のハードルが高い傾向にあります。しかし、ミノキシジルによる発毛効果を期待できるのがポイントです。

「薄毛で頭皮が目立つようになってきた」「最近明らかに抜け毛が増えた」と感じる人は、発毛剤をおすすめします。

また、「これまで育毛剤を使用してきたけど、いまいち効果に納得できなかった」人も、次の選択として、発毛剤にステップアップしてみてはいかがでしょうか。

育毛剤と発毛剤の併用はNG

育毛剤と発毛剤の併用は基本的にNGです。育毛剤・発毛剤は単体で使用されることを前提に、数十種類から百種類以上の成分を配合して作られています。

そのため育毛剤と発毛剤を併用してしまうと、成分が混ざりあって、効果がなくなってしまったり、副作用のリスクが高まってしまう可能性があります

同じ理由で、複数の育毛剤や発毛剤を同時に使うこともNGです。用法・用量を守って正しく使用しましょう。

育毛剤と発毛剤についてよくある質問

育毛剤と発毛剤についてよくある質問

ここからは、育毛剤と発毛剤それぞれについて、よくある質問に回答します。

育毛剤・発毛剤の効果はどのくらいで出る?

ほとんどの育毛剤・発毛剤が、効果を実感するためには半年以上の継続使用を推奨しています

髪にはヘアサイクルがあるため、育毛剤・発毛剤を使用したからといって、毛が急にたくさん生えることはないからです。

髪の毛の本数を毎日チェックすることも現実的に不可能ですし、目に見えるほど効果を実感するには根気強く使い続けることが必要になります。

育毛剤・発毛剤はAGAの進行を止められる?

育毛剤・発毛剤は、抜け毛を減らす効果は期待できますが、直接的にAGAの進行を止めたり、遅らせたりする作用はありません

AGA(男性型脱毛症)による脱毛は、テストステロンと5αリダクターゼの結合によって起こることが解明されています。

そのため、AGAの治療には5αリダクターゼの働きを阻害する「フィナステリド」や「デュタステリド」内服薬による投薬治療が一般的です。

発毛剤に含まれるミノキシジルには、血管拡張作用などによって発毛を促進する働きはありますが、AGAの原因である5αリダクターゼや男性ホルモンには作用しません。

育毛剤についても同様で、フケやかゆみを抑えることで間接的に抜け毛を減らす効果は期待できますが、AGAの原因には直接作用しません。

育毛剤・発毛剤をやめたら効果はなくなる?

育毛剤・発毛剤の使用を中断すると効果はなくなり、徐々に元の状態に戻っていくでしょう。薄毛は進行性で、完治する方法は今のところ存在しないからです。

育毛剤・発毛剤やAGA治療によって進行を遅らせることはできますが、どんな治療方法もストップすれば元の進行速度に戻ってしまいます。

ただ一つ言えるのが、抜け毛を減らすことよりも、生えなくなった毛根から髪を生やすことのほうが何倍も難しいということです。今ある髪の毛を大切にし、維持することに集中しましょう。

育毛剤・発毛剤は女性でも使用できる?

当サイトで紹介している育毛剤は男女兼用の表記があるものがほとんどですので、女性でも問題なく使用できます。(例:チャップアップ、ポリピュアEX、イクオスEXプラスなど)

発毛剤(ミノキシジル)は女性型脱毛症にも有効ですが、製品によっては、女性の使用に適さないものもあります

また、妊娠・授乳中の使用は禁止されているため、使用する前は薬剤師の説明を受け、説明書をよく読んでから使用するようにしてください。

育毛剤・発毛剤が使用できない人は?

育毛剤は医薬部外品で副作用の心配が少なく、基本的に誰でも使用できます。ただし、頭皮に傷や湿疹などの異常がある場合は、使用前に医師に相談してください。

発毛剤は、以下に該当する人は使用できません

  • 20歳未満の人
  • 妊娠中・授乳中の女性(胎児に悪影響の可能性があります)
  • 頭皮に傷や湿疹・炎症がある(悪化する恐れがあります)

また、以下に該当する人は、使用前に医師に相談してください。

  • 過去に薬や化粧品でアレルギー反応を起こしたことのある人
  • 高血圧、低血圧の治療を受けている人
  • 心臓または腎臓に障害のある人
  • 高齢者(65歳以上)

まとめ

まとめ

育毛剤と発毛剤の違いについて解説しました。育毛剤と発毛剤は配合されている成分が異なり、期待できる効果や目的が違うため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

基本的に、これから頭皮ケアや薄毛予防をはじめたい人は育毛剤、すでに薄毛の進行を実感している人は発毛剤を選ぶといいでしょう。

発毛剤は医薬品で副作用などのリスクがあるため、人によっては使用できない場合もあります。薬剤師の説明をしっかり聞き、使用説明書を読んで正しく使用しましょう。

参考文献・サイト

この記事の著者
駅探PICKS編集部
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