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エアコンは定期的に掃除をしないと、内部にカビやホコリが溜まってしまいます。エアコンの内部が汚れてしまうと、吹き出す空気がカビ臭くなったり、カビの胞子を吸い込んでしまうことでの健康被害の恐れも出てきたりします。
しかし、エアコンのマニュアルにはフィルターの掃除方法は書いてあっても、風を送り出すためのファンの掃除方法は書いてありません。エアコンのファンは自分で掃除できるのでしょうか。
エアコンのファンを完璧に掃除するためには、ハウスクリーニングのエアコン掃除を依頼するのがおすすめです。しかし、ハウスクリーニングのエアコン掃除は2万円程度の費用がかかってしまいます。
実はある程度なら自分でファンの中まで掃除することもできます。この記事では、エアコンのファンの掃除を自分で経済的に行う方法についてわかりやすく解説します。
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エアコンのファンを掃除するメリット
エアコンのファンとは、エアコンの奥にある筒状の部品です。エアコンのルーバーと呼ばれる全面のカバーを外すと、まずは取り外して洗えるフィルターがあり、その奥に空気の温度を変えるためのフィンがあります。
フィンの奥にあり、回転して空気を送り出す役割をするのがファンです。ファンはエアコンを通過する空気が必ず通る場所なので、ファンの中にカビやホコリが溜まってしまうと、吹き出す空気がカビやホコリで汚れてしまいます。
そのファンを掃除するのにはどのようなメリットがあるのでしょうか。エアコンのファンを掃除するメリットについて詳しく見ていきましょう。
部屋の空気がきれいになる
エアコンのファンを掃除すると、部屋の中の空気がきれいになります。
夏は冷房、冬は暖房とエアコンを使っているときは、外の空気との温度差があるので、頻繁に窓を開けて換気することもできません。
エアコンのファンの中にカビやホコリが溜まって汚れた状態では、カビやホコリが混じった汚い空気がエアコンから吹き出してしまいます。また、ひどくなるとカビ臭さやホコリ臭さを感じることもあります。
特にアレルギーの心配のある抵抗力の弱い小さな子どもがいる場合には、カビの胞子を吸い込んでしまうことでの健康への悪影響が心配です。
エアコンのファンを掃除してきれいにすることで、エアコンから吹き出す空気がきれいになります。部屋全体の空気がきれいになるので安心できます。
子供の健康を守れる
エアコンの汚れたファンから吹き出してくる空気には、カビの胞子やとても小さなチリやホコリであるハウスダストが混じっています。
カビの胞子やハウスダストを子どもが吸い込んでしまうと喘息になったり、過敏性肺臓炎を引き起こしたりする原因になります。
また、カビや雑菌が部屋中に蔓延することで、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などの症状が現れてしまうこともあります。
エアコンのファンを汚れたまま長年使っていると、特に子どもへの健康の悪影響が心配です。そのようなことが怒らないようにするためにも、エアコンはファンまでしっかりと掃除することが大切です。
電気代を削減できる
エアコンのファンをしっかりと掃除することは、空気をきれいにして健康的な生活を取り戻せるだけでなく、電気代の節約にも役立ちます。
エアコンのファンがホコリまみれになっていると、ファンの駆動効率が落ちてしまいます。同じ量の空気を送風するのに、きれいな状態と比べると余計に電気が必要になります。
掃除をすることで、ファンの駆動効率が向上するので、より少ない電気で掃除以前と同じ量の空気を送風できるようになります。
エアコンの掃除をすると、1時間あたり1円分の電気代を節約できるという説もあり、毎日10時間使うとしたら1日10円の節約が可能になります。光熱費も厳しくなりつつある現在、わずかな節約かもしれませんが、長く続けると経済的に大きな違いが出てくるでしょう。
エアコンのファンを掃除するときの手順
エアコンの掃除の手順は、エアコンのマニュアルにはフィルターの掃除方法は書いてあります。しかし、ファンの掃除方法はマニュアルには書いてありません。エアコンのファンは自分で掃除することを想定してはいませんが、次の手順で掃除することができます。
なお、ファンを完全に掃除するためには分解して隅々まで掃除する必要があります。しかし、自分で分解するのは危険です。分解掃除をしたい場合には、ハウスクリーニングの専門業者にエアコン掃除を依頼しましょう。
掃除用具を準備する
まずはエアコン掃除に必要な掃除用具をそろえましょう。次に挙げるものを用意してください。
- 脚立
- ゴム手袋
- 雑巾
- 新聞紙
- ゴミ袋
- 養生テープ
- エアコンの送風ファン用スプレー
- ブラシ
エアコンは部屋の高い部分に設置されているため、作業するのに余裕を持てる高さの脚立もしくは踏み台を用意しましょう。
エアコンを洗浄するために使う洗剤は、日常的に使う台所洗剤などと比べるとかなり洗浄力の強いものです。皮膚につくと肌荒れの原因になることがあるので、必ずゴム手袋をしましょう。
エアコンの洗浄スプレーは、送風ファン用のスプレーが販売されています。洗浄液と洗い流すためのリンスが別々のスプレーボトルに入っているものがおすすめです。また、アルカリ電解水も使うことがあるので用意しておくといいでしょう。
コンセントを抜いて養生する
用意できたら、エアコンのコンセントを抜きましょう。エアコンのファンはエアコンの内部にあります。コンセントが入ったままでは感電する恐れがあるので、スイッチは入っていなくても念の為にコンセントを抜きましょう。
養生とは、周囲を汚れないように事前にシートなどを敷いて対策することです。まずはエアコンの洗浄液が垂れ落ちる送風口を養生します。
40L以上の大きなゴミ袋の左右どちらかを切って口を広げ、ガムテープか養生テープでエアコンの左右に固定して、液体が下に垂れないようにしましょう。
また、万が一この対策でも垂れてしまった場合に備えて、床に切って広げたゴミ袋や新聞紙を敷いておくと安心です。
ブラシでシロッコファンを磨く
養生がしっかりとできたら、洗浄液をエアコン内部にかけてブラシで磨いていきます。
まずはエアコンの吹出口であるルーバーとフィルターを外します。取り外し方はエアコンのマニュアルで確認しましょう。
フィルターも汚れているので、掃除機でホコリを吸い取ったあとで水洗いしておきましょう。
ファンがむき出しになったら、ホコリを掃除機で吸い取っておきます。吸い取られるだけでよいので吸い取っておくと、ホコリの下の汚れを落としやすくなります。
ファンにスプレーのノズルを差し込んでファンにまんべんなくスプレーします。スプレー缶がからになるまでスプレーしたら、送風口に手を入れてファンを手で回します。回すことでスプレーの液が届かなったところまで洗浄液が回ります。
20分から30分放置すると汚れが浮き上がってくるので、ブラシでこすってきれいにしていきましょう。あまり強くこすりすぎると傷つくので注意して磨きます。
ファンがきれいになったらリンス液で洗い流します。洗浄液としてリンス液がセットにいなっていない場合には、霧吹きに水を入れて洗い流しましょう。
洗剤がきれいになったらタオルで軽く水分を拭き取って、送風運転をかけます。送風運転をかけることでエアコン内部をしっかりと乾燥させます。十分に乾いたら掃除は完了です。
エアコン掃除を自分でやりたいけど、詳細をもっと知りたいという人には、こちらの記事が人気です。
自分でエアコンを掃除する方法は?手順や注意点をわかりやすく解説
エアコンのファンを掃除するときの注意点
自分でエアコンのファンを掃除するときには、注意しなければいけない点があります。どのような点に注意したらよいのでしょうか。エアコンのファンを掃除するときの3つの注意点について解説します。
洗剤に素手で触れない
エアコンのファンを掃除するときは、エアコン専用の洗剤を使います。頻繁に掃除するわけではないエアコンの内部には、カビやホコリがガンコにこびりついているので、普段のお掃除やキッチンで使っている洗剤では汚れを取り切れない可能性があります。
エアコン内部の掃除には専用の洗剤を使用するのがおすすめです。エアコン専用洗剤を使うときには、必ずゴム手袋やビニール手袋を使って、洗剤に素手で触らないようにしましょう。
エアコン専用の洗剤は、普段使っている洗剤よりも強い洗浄成分が含まれています。そのために、皮膚に付いてしまうとその部分が肌荒れやかぶれを起こす可能性が、いつも使う洗剤よりも高いのです。
洗剤を吹きかけるときや、ブラシで磨くときには手に洗剤が付いてしまうこともあります。必ずゴム手袋などをして肌を守るように心がけましょう。
無理に分解しない
この記事の中でご紹介した洗浄方法では、エアコンのファンは完璧には掃除できません。どうしても洗い残しの部分が残るので、エアコンのファンを完全にきれいにするためには、エアコンの内部を分解して、ファンを取り外してから丸洗いする必要があります。
しかし、エアコンを完璧にきれいにしたいからといって、自分でエアコンを分解することは絶対に避けましょう。エアコンを自分で分解してよい範囲は、エアコンのマニュアルに記載されているフィルターやルーバーの取り外しまでです。マニュアルに記載されていない部分の分解は絶対にしてはいけません。
エアコンの分解清掃を行うためには専門的な知識や技術が必要です。知識や技術がない人が分解清掃を行ってしまうと、外してはいけない部品を外してしまうと、故障の原因になります。また、配線や部品の接続や組み立てを間違えると、使用中に火災の原因になってしまうこともあります。
自分で取扱説明書に書かれていない部分の分解を行うのはとても危険です。絶対にエアコンのファンの分解清掃は行わないように注意しましょう。
スプレータイプの洗剤は使用しない
エアコンの洗浄剤には洗浄液と洗い流すためのリンスがあるタイプと、スプレー式でリンスで洗い流さないタイプのものがあります。スプレー式のものは価格が手頃で、ホームセンターやドラッグストアでも手軽に購入できますが、利用はおすすめしません。
スプレー式の洗浄剤がおすすめできない理由は2つあります。ひとつはファンの奥まで洗浄液が届きにくく洗浄力がとても弱いためです。もうひとつは、リンスなどで洗い流さずに洗浄液が内部に残ってしまう可能性が高いためです。
スプレー式の洗浄剤はエアコンのフィルターを外した後に、フィンから奥に向かって噴射します。しかし、フィンの外側から噴射しても、フィンの奥にあるフィルターの奥までは完全に届かないため、完全にエアコンをきれいにすることは難しいでしょう。
また、洗い流さないことで内部に残った洗浄液にホコリがこびりつき、そこにカビが繁殖する温床になってしまうこともあります。きれいにするつもりが、かえってエアコンの内部にカビを蓄積する原因になる可能性もあるので注意したほうがいいでしょう。
エアコンのファンを掃除したあとの対策
エアコンのファンの掃除ができたら、できるだけきれいな状態を保ちながら使い続けたいものです。エアコンのファンの掃除を行ったあとで自分でできる対策について詳しく見ていきましょう。
エタノールを散布する
エアコン専用の洗剤を使って掃除をするのは、周囲を養生しなければいけないのでとても大変です。しかし、いったんファンをきれいにした後は、消毒用エタノールだけで簡単にお掃除できます。
こまめに消毒用エタノールでファンを掃除して、カビやホコリの汚れが溜まってこびりつかないように対策しましょう。
消毒用エタノールで掃除をする手順は、まず、エアコンの全体の汚れを雑巾で水拭きして落とします。次にエアコンのルーバーを取り外し、雑巾に消毒用エタノールを染み込ませて、エアコンの内部に手を入れてファンを回しながら汚れを拭き取っていきます。
その後、ルーバーを取り付けて20分間送風運転をして乾燥させながら動作確認をしたら完了です。この方法なら、養生も必要なく、エアコンの中もきれいに保てるのでおすすめの方法です。
エアコンの内部クリーン機能を活用する
エアコンに内部クリーン機能や内部乾燥機能が付いていたら、こまめに活用して、カビが内部に溜まらないように対策しましょう。内部クリーン機能とは、エアコン内部に風を送って内部を乾燥させる機能です。冷房や暖房、ドライでエアコンを使っていない時に行います。
こまめに内部の湿気を内部乾燥機能で取り除くことで、カビの発生や繁殖を防ぐ効果が期待できます。内部乾燥機能を使うときには、湿った風が出てくることがあります。外出するときなどにセットしていくとよいでしょう。
また、部屋に湿気がこもらないようにするのも大切です。エアコンは部屋の空気を循環させており、部屋の空気が湿っていると、どうしてもエアコン内部に湿気が溜まりやすくカビの温床になってしまいます。天気のよい日にはこまめに窓を開けて換気をするだけで部屋の中の湿気はかなり減らせます。
汚れが落ちない場合はプロに依頼する
自分でファンを掃除しても、どうしても自分で落とせない汚れがある場合もあるでしょう。また、この記事で紹介した方法では、エアコンの構造上、ファンの掃除ができないエアコンもあります。
ファンをきれいに掃除したいけれども、どうしてもきれいにしきれない、自分ではファンの掃除ができないという場合には、ハウスクリーニングのエアコン掃除を依頼するのがおすすめです。
例えばおそうじ本舗のエアコンクリーニングでは、「ドレンパン・送風ファン分解洗浄」のオプションをつけることで送風ファンを分解して洗浄してくれます。
このように、ハウスクリーニングの専門業者なら、エアコンの清掃を専門的な知識と技術を元に、最も汚れを落としやすい業務用洗剤や高圧洗浄機などの専門的な道具を使って徹底的におこなってくれます。
自分ではなかなかきれいにすることが難しい、エアコンの奥の方までしっかりと洗浄してくれて、エアコンの分解や組み立てに関する技術も持っているので、安全に問題なくエアコンを分解して組み立ててもらえます。
なかなか自分で掃除をするのが難しいエアコンのファンの掃除は、プロの手にお任せしたほうが安全で、きれいにできるのでおすすめです。
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まとめ
エアコンのファンは、必ずエアコンの中で空気が通る部分です。エアコンのファンが汚れていると、ファンにこびりついたカビやホコリが混じった空気の中で生活せざるを得なくなります。汚れた空気を日常的に吸い込んでいると、健康被害の懸念も出てきます。ぜひ、今回この記事でご紹介した方法で、こまめにエアコンのファンの掃除を定期的におこなってみてください。
また、自分ではどうしても掃除がしにくい、エアコンのファンまでは手が届かないという場合には、専門業者への依頼がおすすめです。専門業者に依頼するとお金はかかりますが、自分で掃除するよりもエアコンはきれいになります。
ぜひ、きれいな空気の中で、健康的な生活を送れるようにするためにも、定期的にエアコンのファンの中でも掃除をするように心がけましょう。
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