【初心者向け】家を売る8つの手順!注意点もわかりやすく解説

【初心者向け】家を売る8つの手順!注意点もわかりやすく解説

初めて家の売却を検討しているものの、「家を売る手順が分からない」「家の相場を調べる方法は?」「家のローンが残っているので不安」など、多くの疑問点を抱えている人も多いのではないでしょうか。売却を成功させるには、時間に余裕をもって準備・計画を立てることがなにより大切です。また、売却の流れを事前に把握しておくと、手続きがスムーズに進みます。

ここでは、初心者が知っておきたい、家を売る8つの手順はもちろん、動産会社に支払う仲介手数料や、家が売れやすい時期、また売却後の節税対策など、売却の注意点についてもわかりやすく解説します。

家を売る8つの手順を紹介

家を売る手順は大きく8つあります。

  1. 相場の調査
  2. 査定の依頼
  3. 媒介契約をする
  4. 売却活動を始まる
  5. 売却交渉を行う
  6. 売買契約をする
  7. 決済・引き渡し
  8. 確定申告

1つずつ詳しく解説していくので、順に見ていきましょう。

相場の調査

家を売却するには、まず所有物件が市場でどの程度の価値があるのか把握する必要があります。事前に相場を把握すると、不動産会社が提示する売却価格の値が適正か判断できるうえ、余裕をもって資金計画を立てることも可能です。家のおおよその相場を知るには、一般の人でも気軽に観覧できる、国土交通大臣指定のレインズ・マーケットインフォメーションや、国土交通省が運営する土地総合情報システムを活用するのがおすすめ。サイトの詳細は以下で詳しく解説します。

“参考:「不動産取引情報提供サイト」「土地総合情報システム」”

レインズとは 

レインズとは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する不動産取引サイトのことです。全国の不動産情報を集約した不動産会社専用のネットワークシステムで、一元化した情報を業者間で共有し市場の透明化、また売買を円滑に進めるインフラとなっています。レインズは不動産関係者のみ観覧が可能ですが、登録情報の一部を公開しているレインズ・マーケットインフォメーションなら、一般の人でも観覧が可能です。

現在販売中の物件情報や、個人名、マンション名などの個人情報は確認できませんが、直近1年の成約データであれば観覧できます。成約時期や築年数、間取り、最寄り駅などが掲載されており、所有物件と似通った条件を検索することで、おおよその相場や動向を知ることが可能です。

“参考:「不動産取引情報提供サイト」”

土地総合情報システムとは 

土地総合情報システムとは、全国で実際に取引された不動産の成約価格や、地価公示・都道府県地価調査の価格を確認できる国土交通省運営のサイトです。地価公示は、国が定めた標準地の、毎年1月1日時点における単位面積あたりの地価を指します。類似制度に都道府県地価調査があり、こちらは毎年7月1日時点の地価を公示するものです。

土地総合情報システムは、実際に土地取引を行った人によるアンケート調査がもとになっています。観覧できる情報は、売出価格や所在地、最寄り駅、また坪単価や面積などです。レインズ・マーケットインフォメーションと同様に、取引した人の氏名や番地などの詳細は表示されませんが、類似物件を検索して大まかな相場感をつかむのに役立ちます

“参考:「土地総合情報システム」”

査定の依頼

相場を調べ終わったら不動産会社に査定を依頼します。不動産会社の査定は基本的に無料です。会社を選ぶ際は、査定額だけではなく販売実績や売却プランなどにも注目しましょう。

また、自分に適した不動産会社を選ぶためにも、最初から1社に絞るのではなく、比較検討するために複数社に依頼するのがおすすめです

まずは机上査定を依頼

不動産会社の査定方法には、面積や築年数などのデータから概算を算出する机上査定(簡易査定)と、実際に現地におもむき、立地や物件状態をみて査定額を算出する訪問査定の2種類があります。まずは簡易的な机上査定を複数社に依頼して比較検討しましょう。

また、「複数の会社に足を運ぶ時間がない」「手間をかけたくない」という場合は、家にいながらにして複数社の査定依頼が同時にできる、無料の不動産査定サイトを活用するのもおすすめです。

机上査定所在地や面積・築年数などのデータを基に算出
短期間で結果が分かる
訪問査定データに加え実際に物件状態を見て算出
訪問対応が必要

気になる不動産会社に訪問査定を依頼

机上査定の結果、気になる不動産会社を絞り込んだら訪問査定を依頼します。訪問査定は、家の損傷や劣化などの維持管理の状態、またリフォーム等の有無などを査定額に反映できるため、机上査定よりも精度が高いのが特徴です。

また、営業担当者による売却に向けてのアドバイスが受けられるほか、直接対面して対応の良し悪しを判断できるなど、仲介依頼する不動産会社選びにも役立ちます。なお訪問査定も、机上査定と同じく無料で依頼が可能です。

媒介契約をする

媒介契約には、一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約の3つがります。それぞれ特徴が異なるため、メリット・デメリットを見極めて自分の状況に合った契約形態を選ぶのがポイントです。

一般媒介契約は、複数社に依頼できるほか、自分で購入希望者を見つけて取引きできるのが特徴。会社への拘束力が弱いため、積極的な販売活動が期待できない場合もありますが、自由度の高さが大きなメリットといえるでしょう。

専任媒介契約は、自己発見取引は可能ですが契約できるのは1社のみです。ただし、不動産会社による販売状況の報告義務やレインズへの登録義務があり、積極的な販売活動が期待できます

専属専任媒介契約は、1社のみの契約で自己発見取引もできないなど、3つの中で最も制限が厳しいのが特徴です。反面、報告頻度が1週間に1度のため販売状況が把握しやすく、会社によるより積極的な販売活動が期待できます。

媒介契約の種類一般媒介契約専任媒介契約専属専任媒介契約
複数社との契約可能不可不可
自己発見取引可能可能不可
報告義務義務なし2週間に1回1週間に1回
レインズの登録義務義務なし7日以内に登録5日以内に登録
契約期間定めなし(3ヶ月が一般的)3ヶ月3ヶ月間

売却を急いでいない場合や、売却をおおやけにしたくない場合などは、一般媒介契約がおすすめです。また、販売状況をちくいち知りたい、スムーズに売却したい場合は、専任媒介契約や専属専任媒介契約を選択するなど、目的別に選ぶとよいでしょう。

売却活動を始まる

不動産会社と媒介契約を結ぶと、いよいよ売却活動がスタートします。一般媒介契約を選択して自分でも売却活動をする場合を除き、売却活動はすべて不動産会社の主導で行われるのが一般的です。会社は、インターネット広告やチラシ、直接営業などの手段を使って購入希望者を募ります。

内覧希望者が現れたとき  

売却活動はすべて不動産会社が行いますが、内覧は売主も対応する必要があります。内覧は、購入希望者が家の状態や印象を実際に確認するもので、希望者の購入意思決定を左右する大切な工程なので、希望者が現れるまえに日常的に部屋を掃除してきれいな状態をたもつのがポイントです。次のような点を意識しながら掃除するとよいでしょう。

  • 整理整頓
  • 不用品の処分
  • 水回り(キッチン・バス・トイレ)の清掃
  • 窓ガラスや網戸を拭く
  • 臭い対策(換気・布物の洗濯など)
  • 玄関やベランダの掃除
  • 人数分のスリッパを用意

汚れがひどい場合は、ハウスクリーニングを利用するのも1つの方法です。

購入希望者と売却交渉を行う

購入希望者が現れたら売却交渉を行います。希望者が複数いる場合には、交渉内容を吟味して売却する相手を選びましょう。売却相手が決まると、 不動産会社が間に入り、希望者と売主との間で購入代金や引き渡し日などのすり合わせを行います。

なお、売買交渉では、希望者から購入代金の値下げ交渉を持ちかけられるケースも少なくありません。不動産会社と相談して、事前に最低ラインを決めておくと手続きがスムーズに進みます。

売買契約をする

売却交渉で内容が定まった後、購入希望者と売買契約を結びます。契約書の読み合わせを行って契約書に押印すると、売主は購入希望者から売買価格の10%から20%の手付金を受け取るのが一般的です。加えて、不動産会社に支払う仲介手数料も、この時点で半額支払います。残りの半額は家の引き渡し時に支払うのが一般的です。

なお、売買契約には、次のような書類が必要となります。事前にもれなく用意して手続きをスムーズに進めましょう。

  • 身分証明書(運転免許証・マイナンバーカード・保険証など)
  • 登記済権利証・登記識別情報通知
  • 印鑑証明書・実印
  • 物件状況確認書
  • 付帯設備表
  • 固定資産税等納付通知書

決済・引き渡し

売買契約後に、決済と引き渡しを行い無事に売却が完了します。決済と引き渡しは、売買契約から約1ヶ月後です。売主はこの間に引越しを済ませる必要があります。

決済をする

買主は住宅ローンを組むケースが多いため、決済は金融機関で行うのが一般的です。決済の当日は、売主と買主、不動産会社や金融機関のほか、司法書士が一同に会します。その中で、売主から買主に売買代金の残額が入金され、売主と買主は不動産会社に支払う仲介手数料の残り50%を支払います。

また、司法書士は、家の所有権を買主に移ったことを証明する所有権移転登記の手続きを行いますが、買主はこの登記費用も支払う必要があります。

次に紹介するのは決済当日の流れです。

①司法書士が所有権移転登記の書類チェック
②買主から売主へ売買代金の残額が入金される
③仲介手数料の残高・登記費用を支払う
④司法書士が所有権移転登記の手続きを行う
⑤買主に登記済権利証が郵送される

引き渡しをする  

決済が完了すると、買主に家の鍵を渡す引き渡しが行われ、無事に売却完了です。引き渡しは、決済の当日か売買交渉で取り決めた日時に行われます。

また、買主は、引き渡し日までに、固定資産税や都市計画税などを日割りで清算しなければなりません。マンションを売却する場合は、管理費も忘れず精算しましょう。

確定申告

売却で利益が出た場合は、売却した翌年に確定申告を行います。利益が出なかった場合は、申告する必要はありません。

また利益が出て課税される場合でも、「3,000万円特別控除」の特例制度を適用すれば、税金の負担を軽減することができます

譲渡所得があれば確定申告をする

家を売って利益が出た場合は、確定申告が必要です。売却によって得た利益を譲渡所得といいますが、この譲渡所得に対して、所得税や住民税が発生するため確定申告が必要となります。譲渡所得を求める計算式は次の通りです。

譲渡所得=譲渡収入額−(取得費+譲渡費用)

譲渡所得は、売買代金から、家の取得にかかった金額と売るためにかかった金額を差し引いて算出します。譲渡所得がプラスだった場合は、売却した翌年の2月16日から3月15日までに確定申告が必要です。

不動産売却で活用できる3,000万円特別控除

譲渡所得があった場合でも、住居用財産の「3,000万円特別控除」の特例を活用すると、税率を軽減、またはゼロにすることができます。この特例は、一定の条件を満たせば、譲渡所得から最高3,000万円までを控除できるというものです。

譲渡所得=譲渡価格ー取得費-譲渡費用ー3,000万円

例えば、購入金額3,000万円の家を4,000万円で売却し、1,000万円の譲渡所得が出た場合、特例を適用すると、1,000万円から3,000万円を差し引いて税額はゼロとなります。

なお、控除で譲渡所得税がかからない場合でも、3,000万円特別控除を適用するには、翌年の確定申告が必須です。

初めて家を売るときの注意点

仲介手数料の仕組みや、売却のベストなタイミング、また、住宅ローンの支払いが難しい場合の対処法など、事前に知っておきたい、売却の注意点をいくつか紹介します。

仲介手数料は上限額が決まっている

家の売買契約が成立すると、報酬として不動産会社に支払う仲介手数料が発生します。仲介手数料は法律で上限が定められており会社は依頼人に上限額以上の代金を請求することはできません。原則現金払いで、支払いのタイミングは、契約時に半額、引き渡し時に残額を支払うのが一般的です。

仲介手数料の上限額は、売買金額によって異なり、3つに分割した売買代金を、それぞれの計算式で算出して合算します。

売買代金仲介手数料
200万円以下の部分売買代金×5%+消費税
200万円超~400万円以下の部分売買代金×4%+消費税
400万円超の部分売買代金×3%+消費税

なお、売買代金は400万円を超えるケースが多いため、気軽に算出できる、次のような速算法を使うのが一般的です。

仲介手数料の上限額=(売買価格×3%+6万)×消費税

仲介手数料の上限額はあくまで上限のため、満額を必ず支払う訳ではありません。

また、会社側に不備があった場合などは、交渉して値引きしてもらうことも可能です。

家が売れやすい時期を意識する

売却を検討する際は、家が売れやすい時期を意識するのもポイントです。1年で不動産の需要が最も高まるのは、4月の新生活を前にした1月から3月。短期間で売却したい場合は、この時期に合わせて準備や調整を行うのもひとつの方法です。加えて、ニーズが高まるタイミングで売り出せば、よりよい条件での売却も期待できます。

家を売却する際は、市場の動向も注視しましょう。2022年6月、日本銀行は金融緩和の継続を発表しました。低金利ローンが背景となって、不動産相場は今後も上昇すると予想されています。また、国土交通省の2022年1月時点の不動産価格指数(住宅)をみると、戸建・マンションともに上向きの傾向です。

“参考:日本銀行「公表資料 広報活動」

“参考:国土交通省「不動産価格指数(令和4年1月・令和3年第4四半期分)」

お金がないために家を売るときは早めに行動

仮にローンの残債があっても、家の売却代金で一括返済することは可能です。しかし、金銭的な理由で売却を考えている場合は、売却に向けてなるべく早めに行動を起こしましょう。ローンの滞納は、6ヶ月を過ぎると強制執行となり家が競売にかけられます。売却価格も相場以下になることが多いため期限には注意が必要です。

また、滞納から3ヶ月を過ぎると信用情報機関の名簿に記録されるリスクもあります。ローンの支払いに困っている場合は、できるだけ早く金融機関に相談することをおすすめです。

さらに、家の売却でローンが完済できない場合は、任意売却を利用する方法もあります。任意売却とは、金融機関の了解のもとローン残債のある不動産を売却できる売却法です。家を売却するには、ローンを完済して金融機関に設定された抵当権を外す必要がありますが、任意売却は、残債があっても抵当権を解除して売却できるのが特徴です。

家を売る手順を把握してから準備を始めよう

家を売却するには、まず所有物件の大まかな相場を知ることが大切です。そのあと、複数社に机上査定を依頼して査定額や実績、サービスなどをよく比較検討したのち、自分に合った不動産会社と媒介契約を結びます。いつ内覧希望者が現れてもいいように、部屋の掃除は普段から小まめに行っておきましょう。購入希望者が決まったら、売却交渉を行い、条件がまとまれば売買契約をむすぶ運びとなります。家の引き渡しは売買契約から約1ヵ月後なので、売主はその間に引越しを済ませなければなりません。

また、売却で利益が出た場合は確定申告を忘れずに行います。売却を成功させるには、時間に余裕をもって計画・準備することが何より大切です。手続きをスムーズに進めるためにも、家を売る手順を事前にしっかり把握しておきましょう。

 

この記事の著者
駅探PICKS編集部
駅探PICKS編集部
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