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既成の住宅が商品として販売される建売住宅は、分譲マンションのような感覚でスムーズに新居を手に入れることができますが、建築会社にニーズを伝えて家を建ててもらう注文住宅にはない注意点が存在しています。
建売住宅は契約から入居までの期間が短く、購入前に家の様子を把握できるため生活の設計が事前にしやすい点がメリットですが、注文住宅よりも希望が叶えにくいといった点は把握しておくことが大切です。
この記事では、建売住宅を購入する前に知っておきたい7つのポイントについて解説していきます。建売住宅ならではのメリット・デメリットや、購入の流れについても解説していくため、建売住宅の購入に興味のある人はぜひご覧ください。
建売住宅とは?注文住宅との違い
建売住宅とは、不動産会社などの売り主が建物の仕様などをあらかじめ決めてから販売する住宅用不動産物件のことです。完成した住宅、あるいは完成予定の住宅が販売の対象となっており、建築物と土地の両方がセットで購入できます。
家の仕様について注文をつけてから住宅を購入・建築してもらう注文住宅とは違い、分譲マンションのように完成品(あるいは完成予定品)を購入することになるのが、建売住宅最大の特徴であるといえるでしょう。
また、建売住宅と注文住宅の間には入居までの期間や購入費用、物件の自由度に大きな違いがあります。比較的短期間かつ比較的安価に新居に移り住むことができますが、仕様はあらかじめ決定されているため、家の施設や間取りに関しての自由度は建売住宅にはほとんどありません。
こうしたメリットとデメリットを両方把握し、自分のニーズと合っているかどうかを考えることが、建売住宅の購入の検討ではとても大切です。
建売住宅購入の7つの注意点
不動産の購入は大きなお金が動くため、普段の買い物とは違った特別な注意が必要です。不動産の種類ごとにも注意点は異なるため、建売住宅には建売住宅ならではの注意点を意識しておきましょう。この項目では、建売住宅の購入前に確認しておきたい以下の7つの注意点について解説します。
- 購入金額の内訳を確認
- 点検口があるか確認
- 完成物件になったら引き渡しをおこなう
- 住宅性能評価書のチェック
- 周辺環境はどうなのか
- 優先順位を明確に
- どのようなアフターサービスがあるのか
それぞれの内容を上から順番に見ていきましょう。
購入金額の内訳を確認
建売住宅は注文住宅よりも安い、という触れ込みで販売されていることが少なくありません。しかしその安いとされる価格はオプションや追加工事を抜いたものである場合があります。
オプションや追加工事は不要だと伝えれば支払う必要はありませんが、基本費用に含まれていると思ったものが、実はオプション・追加工事であることがあるのです。そのため、終わったあとで費用を請求されるケースも発生しています。
こういった事態を防ぐためには、事前に購入金額の内訳を確認しておくことが大切です。どのようなものが代金に含まれているか 、別途かかるものはないかを確かめておきましょう。例えば網戸やカーテンレールの設置などがオプションに、外構工事などが追加工事とされることがあります。
点検口があるか確認
マイホームとなる住宅には長い間住むことになるため、経年劣化や自然の影響などで整備の必要が発生する場合もあります。そうした際に欠かせないのが、建物の点検に必要な点検口です。
点検口は床下や屋根裏などを点検するためにあるため、お風呂の天井や床下収納・洗面所にあることが多いです。あらかじめ点検口があるかどうか、しっかりと確認しておきましょう。点検口の有無は購入前の内見時に確認することができます。
完成物件になったら引き渡しをおこなう
完成していない住宅の引き渡しはおこなわなず、代金の決済もしないようにしましょう。完成の前に支払いを終わらせると、業者側が「もうお金も手に入ったし」といい加減な対応をしたり、作業や対応が雑になる場合もあります。そのような不誠実な業者ばかりではないものの、完成前の支払いは雑な仕事をされるリスクを秘めていることを意識しておきましょう。
もちろん、支払いはあとにおこなうからとお金を使い込むことは厳禁です。完成後にきちんと決済ができるように、代金は手元に残しておきましょう。
住宅性能評価書のチェック
住宅性能評価書を忘れず確認しておくことが大切です。住宅性能評価書は、構造の安定や火災時の安全、劣化軽減、維持管理更新への配慮、温熱環境、空気環境とった、住宅の利用においてとても重要な10項目が評価されている書類です。 国土交通大臣の登録を受けて評価員が作る書類のため、書類は国交省の定めた基準を満たしている証明にもなります。
住宅性能評価書があることでローンや保険が優遇されたり、物件そのものの資産価値が高くなるなどのメリットがあるため、担当者に確認をおこない、評価書を見せてもらうようにしましょう。
周辺環境はどうなのか
建売住宅は土地と建物をセットで購入するものなため、周辺環境を選ぶことができません。建売住宅を買う前には建物はもちろん、周辺環境をよくリサーチしましょう。注目するべき点は以下のとおりです。
- 立地(近くの道路の混雑具合、駅までの距離)
- 利便性(スーパーや病院との近さ)
- 環境の良さ(治安や騒音の度合い)
しかし、こうした条件に高い理想をもっても、100%の希望を叶えることは難しいといえます。建売住宅選びの際には、建物の内容も含め、こうしたポイントのなかから優先順位をつけ、妥協点と譲れない点を明確にすることが大切です。
優先順位を明確に
前述のとおり、建売住宅は100%の希望を叶えることが難しい点がデメリットです。すべての希望が叶えられる家はほとんどないと考え、自分の希望に順位を付けておきましょう。
間取りや立地、価格など、優先したい要素は人それぞれです。家族で新居を探している場合には、意見が割れて後々のトラブルの原因とならないように、意思のすり合わせをしておくことが欠かせません。
どのようなアフターサービスがあるのか
購入する家の売り手によってアフターサービスの有無・内容が違うため、業者側にあらかじめ問い合わせておくようにしましょう。耐震性や雨漏りなど、住宅には住んでみてはじめて問題点に気付くことがあります。
こうしたときに無償で修理を依頼できるアフターサービスがあれば安心できますが、その範囲や年数によってはお金を払って問題に対処しなければなりません。
そのため、建売住宅の購入時には、アフターサービスがあるのかどうか、あるならばどこまでが無償サポートの範囲内なのかを不動産会社に確認しましょう。
建売住宅購入でチェックしたいポイント
内覧時に家の状態や質をチェックできることが、建売住宅の大きな特長といえます。あとから「思ったものと違う」と後悔しないよう、購入を決定する前にしっかりと要点を抑えておくことが大切です。
建売住宅を購入した人が、しばしば後悔したとして挙げるものには以下ようなものがあります。
- 屋外部分の外壁やバルコニー・外構
- 屋内部分の水回り・床・壁・玄関・階段・窓
- 全体期に傷や汚れやないかなどの施工の質
- 日当たりや収納スペースなどの快適さ
購入前はこれらの要素をよく確認し、あとから後悔するような事態にならないよう防ぎましょう。
[AFF_不動産購入_タウンライフ不動産売買(購入)]建売住宅のメリット
建売住宅の注意点について解説してきましたが、もちろん注文住宅にはないメリットも存在しています。この項目では、建売住宅ならではのメリットを紹介していきます。代表的なものを以下に4つピックアップしました。
- 契約から入居までの期間が短い
- 注文住宅と比べると購入価格が安い
- 家を見てから購入を決められる
- 立地がよい傾向にある
それぞれのメリットの詳細を順番に見ていきましょう。
契約から入居までの期間が短い
売買契約から入居するまでの期間が注文住宅と比べると短いことは、建売住宅の代表的なメリットです。注文住宅の場合は土地を決め、建物の仕様を決め…と、施主と業者の間で相談をおこないながら建築を進めることになるため、時間も手間もかかります。
一方で建売住宅はすでに完成したもの、あるいは間もなく完成する物件を販売しているため、注文住宅よりもはるかに早く入居をおこなうことができます。
急な転勤や結婚などで移住先を探している人にとって、新居探しは大変なものです。ただでさえ忙しいのに、そのうえで新居の手続きなどしてはいられない人もいるでしょう。そういった人は建売住宅を購入することで大きな労力の節約になります。
注文住宅と比べると購入価格が安い
建売住宅は注文住宅よりも安価で購入できる傾向にあります。注文住宅が施主からオーダーメイド仕様を聞いて、それに応じた部品や材料などを集めなければいけないことに対し、建売住宅の構成要素は工業製品のように規格化されているため、材料を大量に発注するため安く仕入れて建てることができるのです。
2021年度のフラット35(住宅ローンのひとつ)利用者調査では、注文住宅の取得費用は4,393万円、建売住宅の取得費用は3,4595万円となっています。建売住宅のなかでも一部のこだわりのあるものは注文住宅と同等かそれ以上の値段になることがありますが、全体的な傾向としては注文住宅より建売住宅が安いといえます。
家を見てから購入を決められる
購入する前に建てられた家を見ることができるため、生活のイメージが付きやすいことも大きなメリットです。注文住宅は、当然のことながら発注段階で家の様子を見ることができません。
設計図からイメージしたり、近年ではCG画像などから内覧のようなことをできるようになってはいますが、現物と比べるとイメージをつけやすさは違いがあるでしょう。
一方で建売住宅は、注文住宅で起こるような、現物が思っていたものや注文したものと違う…といったトラブルも避けられます。完成品を事前に見ておけば想像と違うようなことも避けやすくなるため、想定外のリスクが低いことも建売住宅ならではのメリットです。
立地がよい傾向にある
立地と物件がセットであるため住みやすい土地であるかは、建売住宅を売る側にとっても切実な問題です。こうした問題への対処として、業者の側がよい立地を確保し、そこに建売住宅を建てるという施策がおこなわれていることがあります。そのため、建売住宅は比較的立地がよい傾向にあるのです。
また、注文住宅よりもよい立地は、あらかじめ建売住宅用に確保されているケースもあります。建売住宅は立地と建物がセットというだけのため、立地に難がある先入観は持たずに物件を選ぶことがおすすめです。あくまでその立地が自分のニーズに合っているかどうか、という点に注目しましょう。
建売住宅のデメリット
建売住宅のデメリットも把握しておくことでより正確な判断へつながります。この項目では、建売住宅特有のデメリットについて解説していきます。以下の2項目が代表的なデメリットです。
- 自分の好みを反映させられない
- 完成までの工程を見られない
それぞれの詳細を順番に解説していきます。
自分の好みを反映させられない
間取りや仕様は購入前に決まっているため、こだわりや希望は反映できません。どうしても譲れない要素がある場合には、条件を満たせる建売住宅を探すか、注文住宅の購入へシフトすることも検討してみましょう。
また、希望に近づけられるオプションがある場合でも、追加費用を払って依頼しなければいけないことが多いです。オプションを追加する場合は予算との相談のうえ、依頼をおこなうようにしましょう。
完成までの工程を見られない
建築が終わってから売りに出されることが多いため、建築途中の工程を見ることができません。つまりもとの土地の状態や建築段階の状態などをチェックできないということです。
土地の状態が悪いと耐震性や耐久性に悪影響を与えるため、地盤改良や基礎工事は最重要です。しかし正しくおこなわれたどうかは、建物が建っている状態であると把握が難しくなってしまいます。
こうしたデメリットには、土地の改良にも手を抜かない優良な業者を選ぶことで対処が可能です。信頼できる業者であれば土地への不安も解消されるため、会社への問い合わせや評判など、多角的な面から「この会社は信用できるのか?」という情報を探ってみましょう。
建売住宅購入がおすすめな人
注文住宅と建売住宅には大きな違いがあるため、購入者はそれぞれのニーズに合ったほうを選ぶことが大切です。この項目では、建売住宅が向いている人はどのような人なのか?という点について解説していきます。
時間をかけないで家を購入したい人
ライフイベントによる生活の急激な変化や、忙しくて住宅の注文をする時間がない人には、時間をかけないで家を購入できる建売住宅がおすすめです。建売住宅ならば、家の購入から引き渡しまでがシンプルで、契約の手続きにもあまり時間を取られません。さまざまな事情があり、すぐにでも入居ができる物件が欲しい人にとっては、建売住宅は有効な選択肢のひとつといえます。
家を見てから買いたい人
「注文住宅は本当に注文どおりにできるのか不安だ」「間取りを考えるのが苦手だ」「すでにあるものから選びたい」というニーズを持っている人には、既存の家を見てから購入することのできる建売住宅がおすすめです。
建築途中で売り出す場合もありますが、おおよその様子は確認することができます。注文住宅よりも高い確実性で住みやすい住宅が欲しい人には、建売住宅が向いているといえるでしょう。
建売住宅購入までの流れ
建売住宅が自分に向いていると思ったら、具体的な購入の手続きに進みましょう。この項目では、建売住宅を買う際に必要な各種の行程・手続きについて解説していきます。
情報収集と予算を決める
家を買う際には、それがどのような種類の住宅であってもまずは予算を決めること、そしてどのような家が欲しいかを決めることが大切です。どの程度の額の、どこにある、どのような家を購入するのかを決め、予算や購入計画を検討しましょう。
また、家を買う際にはローンが必要になる場合がほとんどのため、住宅ローンを取り扱っている金融機関やハウスメーカーのサイトなどで、ローンの返済シミュレーションをおこないます。無理のない範囲でローンの見積もりができたら、予算を定めて無理のない額の物件を探しましょう。
家についての情報は雑誌やカタログはもちろん、不動産会社のインターネット上で掲載している広告やポータルサイトから探すことができます。
家の見学
気になる家があれば見学に行きましょう。気になった物件やモデルハウスを管理運営する不動産業者に連絡し、見学と同時に営業担当者の対応を確認しておくことも大切です。気に入った物件や信頼できる業者があれば、建売住宅の購入に進みます。
また、見学をおこなう物件に似た条件の他物件があれば、見学しておいて選択肢をある程度増やすことも有効です。自分のニーズに沿った物件が他にもないか、営業担当者に相談してみましょう。
購入申し込みとローンの事前審査
購入したい家が見つかったら購入申し込みをおこないます。注文住宅よりも手短におこなえるとはいえ、大切な手続きのため書類や注意事項にはしっかりと目を通すようにしましょう。また、住宅ローンを利用する場合はローンの申し込みもおこないます。
ローンは無理なく組み、あとから返済が苦しくならないようにしておくことが大切です。
重要事項の説明と売買契約の締結
購入の段階では、宅地建物取引士の有資格者が買い主に対して住宅に関する説明をおこないます。この記事で紹介してきた注意点なども確認し、不安を解消しつつ物件に対する正確な認識を持って、売買契約を締結しましょう。契約内容は締結前に書類を受け取ることで事前に確認できるため、万全を重ねる場合にはその旨を不動産会社へ伝えましょう。
条件や説明事項に納得がいけば、売買契約書の締結をおこない、手付金の支払いとローンの本審査を受けます。
引き渡し
住宅ローンの本審査に通過後、残代金の支払いをおこなえば、あとは家の引き渡しをおこなうのみです。最後の内覧に問題がなければ引き渡しが成立し、建売住宅は購入者のものとなります。引越しや住民票の手続きなどがスムーズにできるよう事前に準備しておきましょう。
まとめ
建売住宅は、土地と建物がセットになった住宅であり、注文住宅よりも自由度が低い分、安く素早く新居を購入することができます。注意点は多岐にわたるものの、そうした要素やメリット・デメリットをあらかじめ把握しておくことで、注文住宅では叶えられないニーズに対応することができる独自の強みを持っている住宅であるといえるでしょう。
少しでもはやく新居が欲しい人、すでにある優れた住宅が欲しい人は、建売住宅についての知識や注意点、購入のプロセスを身につけ、購入の検討も選択肢に加えてみてください。
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