悪城の壁
立山の火山活動で生じた溶結凝灰岩の一枚岩が、称名川によって削られてできた壁。大きく二段になっていて、称名川の南側に、最大高低差約500m、長さ約2kmにわたって続く。立山駅から称名滝に向かう車窓から右手に眺められ、駐車場のある展望台からはじっくりと観察できる。紅葉の季節の彩りは見事。
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立山の火山活動で生じた溶結凝灰岩の一枚岩が、称名川によって削られてできた壁。大きく二段になっていて、称名川の南側に、最大高低差約500m、長さ約2kmにわたって続く。立山駅から称名滝に向かう車窓から右手に眺められ、駐車場のある展望台からはじっくりと観察できる。紅葉の季節の彩りは見事。
日本一の落差を誇る滝で、国の名勝・天然記念物。落差は350mで、上から70m、58m、96m、126mと4段に分かれている。エメラルドグリーンの水をたたえる滝壺は深さ6m、直径60m。この巨大な滝の豊富な水は弥陀ケ原から流れてくるもので、雪がとける春から初夏の頃が最も多くなる。立山を訪れていた法然[ほうねん]上人が迫力満点の滝の轟音のなかに、「南無阿弥陀仏」という称名念仏を聞いたことから、称名滝と名付けられたという。平成24年(2012)7月には、立山弥陀ケ原・大日平がラムサール条約湿地に登録された。
称名滝の右側に春から初夏の雪どけの増水時に現れる滝で、真夏や秋の渇水期には涸れてしまう。ネハンの滝、阿吽[あうん]の滝ともよばれる。この滝の最大落差は、増水時には500mに達し、称名滝以上の落差となる。称名滝と同じ滝壺に流れ落ち、称名滝とともにVの字を描く姿は壮観。
3000m級の山々が連なる北アルプスの雪解け水を集める黒部湖は黒部ダムによってできたダム湖。ブナやダケカンバなどの原生林に囲まれ、エメラルドグリーンの湖水が印象的だ。湖面標高は最高で1448mとなり、湖を渡る風は夏でも冷たい。9月末~10月上旬の湖畔の黄葉は、神秘さに鮮やかさを加える。黒部湖西岸に整備された黒部ダム湖畔遊歩道は高低差も少なく歩きやすく、黒部湖駅からカンパ谷の吊橋を経て御山谷半島の展望休憩所まで約1km、約20分。途中ではネズコ(クロベ)やツガの巨木が見られ、展望休憩所からは湖の向こうに赤沢岳やスバリ岳を仰ぐ。
カール(圏谷[けんこく])とは氷河の浸食でできた谷状の地形で、スコップでえぐったような丸い底が特徴。雄山山頂の西側にある山崎カールは幅約400m、長さ約600mの小さな圏谷。明治38年(1905)、地理学者山崎直方[やまさきなおまさ]博士により日本で初めて発見され、日本に氷河時代が存在したことが証明された。圏谷内は立入禁止だが、エンマ台から眺めるとその形がよく分かる。昭和20年(1945)2月22日国の天然記念物に指定。
弥陀ケ原の泥炭湿原は、多量の積雪や低温多湿な環境で発達したもの。そこに見られる多数の池塘[ちとう]は、この高原の特徴だ。伝説によると、立山の餓鬼道地獄に堕ちた亡者が作った田んぼとされ、餓鬼田と名付けられたという。ここに生える稲のような草は、ミヤマホタルイというカヤツリグサ科の植物で、周囲にはワタスゲの群落やモウセンゴケなどの湿生植物が見られる。近年は乾燥化の影響か、以前に比べて数が減っているともいわれている。
立山駅と美女平駅間をつなぐ立山ケーブルカーの車内から望める名所の1つ。立山火山の溶岩が冷却する際にできた柱状節理の岩が露出したもので、六角形柱状の岩が折り重なったり、崩れたりしている奇勝。立山ケーブルカー立山駅脇から美女平まで、かつて立山登拝道であった材木坂がケーブルの軌道に沿って約1.5kmの自然歩道・材木坂コースとして整備され、その途中で見学することもできる。なお、材木坂コースは岩場が多いので足元に注意を。
美女平駅の駅舎の前に立つタテヤマスギの大木で、根元には石仏が安置されている。この木に伝わる伝説は立山の女人禁制にまつわるもので、掟を破って立山に向かったお姫様がここで動けなくなり、杉の木に変わってしまったとも、若狭の止宇呂[とうろ]という尼の侍女が変身してしまったとも伝えられている。立山開山で知られる佐伯有頼の許嫁がこの杉に祈願した折の「美しき御山の杉よ 心あらば わがひそかなる祈り ききしや」を、木に向かって3回唱えると恋が成就するという言い伝えも。
標高3003mの立山雄山の直下、立山断層破砕帯から湧き出る地下水を導水。立山に降った雪が万年雪になり、さらに花崗岩[かこうがん]の層を300年もかけてろ過された水は、軟水でクセがなく、2~5度と冷たくおいしい。「全国名水百選」にも選ばれている。
立山黒部アルペンルートは、いろいろな乗り物を利用して、美女平、弥陀ヶ原、室堂、大観峰、黒部平、黒部湖と、ほとんど歩かずに北アルプスを横断する山岳観光コースだ。立山ロープウェイと黒部ケーブルカーの乗り換え地点である黒部平は標高1828mに位置する景勝地。雄大な北アルプスの景観を俯瞰できるだけでなく、黒部平駅付近には黒部平庭園や高山植物観察園が整備され、乗り換えの待ち時間にちょっとした散策も楽しめる。
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