浴室コーティングで汚れを防止しよう。メリットや費用相場を解説

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新築時や使い始めはきれいだった浴室でも、次第に汚れやすくなって困ってはいませんか。汚れを防止し、きれいな状態を保ちやすくする方法として、コーティングをおこなうことが挙げられます。

この記事では、浴室のコーティングの目的やメリット、実際の施工期間や費用の目安を解説します。

浴室のコーティングに使われるコーティング剤には3種類あり、目的に合わせた選び方が重要です。費用もコーティング剤によって違うため、その点もあらかじめ理解しておくと利用しやすいです。

この記事では、浴室のコーティングを依頼する際のポイントも解説しているため、事前に目を通して納得のいく施工を目指しましょう。

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浴室のコーティングとは

浴室のコーティングとは、場所と目的に合わせたコーティング剤を浴室に塗ることです。古くなった浴室の修繕や傷をつきにくくして汚れを防止、防カビ、といった目的に合わせておこなわれます。

浴室の表面にコーティング剤を塗布すること

浴室のコーティングは、目的に合わせ、フッ素系樹脂やガラス系など、特色を持つコーティング剤を浴室に塗布することです。

施工できる場所も幅広く、浴槽や床、壁、ドア、蛇口、給湯パネルなどさまざまです。材質に合わせてコーティング剤を塗布し、防カビや傷防止効果が得られます。

また、コーティング剤は持続期間が短めで低コストなものなど種類があるため、予算に合わせた選択が可能です。浴槽を丸ごと取り換えるようなリフォームに比べると作業も短期間で、最短1日程度で終わることもあります。

浴室のコーティングには2つの目的がある

浴室のコーティングと一口にいっても、実際は目的に合わせて2通りに分かれます。

• 古くなった浴室の修繕
• 汚れや老朽化の防止

前者は主に、古くなった浴槽の再利用を目的におこなわれます。浴槽と浴室の作りによって、浴槽の入れ替えができない場所でも可能なのが浴室のコーティングのメリットです。そのため再生コーティングと呼ばれることがあります。

また、後者の汚れや老朽化の防止を目的としたコーティングは、保護コーティングと呼ばれることが多いです。

それぞれ見ていきましょう。

古くなった浴室の修繕

常にお湯や水にさらされる浴室は、劣化や老朽化によりさまざまな場所にヒビが入ります。浴槽が古くて汚れている場合にも、ヒビへ専用のパテを埋め込み、さらに特殊な塗料で全体を塗ることで、新品のように再生させることがこの浴室のコーティングの目的です。

メリットとして、修繕にかかる費用は浴槽など部品を交換するリフォームよりも少なくて済む点です。修繕を目的とした浴室へのコーティングの場合は、適切な塗料を使うことでお風呂全体の色を変えることもできます。

ただし古くなった浴室の修繕のなかには、コーティングをおこなうよりもリフォームしたほうが費用がお得に済むこともあります。

また、浴槽や浴室に使われている素材に合わせた補修が必要です。したがって、補修に長けた業者を選ぶ必要もあります。

汚れや老朽化の防止

浴室内の壁や浴槽にコーティングをおこなうことで、傷やカビ、汚れの予防目的におこなう浴室のコーティングです。

浴室内は湿気が高いため、小さな傷でも腐食が起きやすい環境です。傷が増えていくと汚れも落ちにくくなり、衛生面で気になる点も増えていってしまいます。

こうした汚れや傷を未然に防いでくれるのが、浴室コーティングです。浴室全体の老朽化を防ぎ、長持ちさせてくれる効果も期待できます。

ただし、あくまで防止のため、定期的なお手入れが必要です。汚れを溜まりにくくして、掃除を楽にしたい人にとってはメリットがあるといえます。

浴室にコーティングを施すメリット

保護目的のコーティングと修繕を目的にしたコーティングは、それぞれ目的が異なります。どのようなメリットがあるか見ていきましょう。

見た目と使い心地がよくなる

浴室や浴槽の修繕を目的にしたコーティングは、見た目と使い心地が新品のように良くなります。

• 以前のような浴室や浴槽にしたい
• お気に入りの浴槽を修繕しつつ使いたい
• 浴槽の色も変えて修繕したい
• ヒビが気になる

こうした悩みを持つ場合は、浴室や浴槽の修繕を目的としたコーティングをおこなうことで、悩みが改善される可能性があります。

毎日のお掃除が楽になる

浴室は毎日水分が付くため、水垢が付きやすい状況です。毎日の掃除や使用で傷が付くと、ますます汚れが溜まりやすくなってしまいます。きれいに掃除したつもりでも、結局カビが生えてしまってがっかりした経験がある方も多いのではないでしょうか。

コーティングをおこなうことで傷を防止するとともに、水をはじく効果（撥水）が得られ、掃除が楽になります。傷の防止効果によって、浴槽や浴室の壁や床などが傷むのを防ぐ効果も得られる点もメリットです。

また、コーティング剤のなかには、無機物のガラスを使うことでカビを防止する効果を持つものもあります。新居や新しく入居したマンションなどであれば、事前にコーティングをおこなうことで掃除しやすくなるでしょう。

浴室が清潔に保たれる

浴室内は湿度も高く、お湯を使う過程で室温も上がります。細菌やカビが繁殖しやすい環境です。そこで、防カビや抗菌を目的としたコーティングを浴室に施すことで、清潔な環境を保ちやすくなるのです。

浴室で繁殖し、人に発生する感染症としてレジオネラ症が挙げられます。水中や土壌など、どこにでもいるレジオネラ属菌と呼ばれる細菌を原因とした感染症です。お湯を循環させ濾過して長期間使う24時間風呂などで、増殖する場合があります。

また、お風呂場で繁殖する黒カビは、人によってはアレルギー反応の原因になることがあります。カビや細菌の予防策をより効果的にする手助けとして、コーティングを検討するのもよいでしょう。

浴室のコーティングに必要な工事日数

コーティングにかかる期間は、浴室の状態と目的によって変わります。

浴槽の保護を目的としたコーティングの場合、コーティング剤を塗る時間は数時間程度です。コーティング剤の乾燥にかかる時間は、次に解説する浴室のコーティングに使われるコーティング剤によって異なります。長いもので10時間、短いもので3時間程度です。

なお、浴槽や浴室を修繕し、再生させることを目的としたコーティングは、より時間がかかります。コーティング剤を塗る行程そのものは1日ほどで塗り終わりますが、乾燥や修繕期間を含めると3日はかかると考えておきましょう。

また、次のような条件に当てはまる場合は、さらに工事期間が長くなることがあります。

• 浴室の面積が広い
• 浴室の汚れがひどい
• 修繕が必要

修繕が必要な浴室の場合、どこをどの程度修繕するかによっても、工事期間が長くなります。汚れを落とさずにコーティングすると、コーティング剤の下に汚れを閉じ込めることになるため、先に汚れを落とす必要がある場合も、時間がかかるでしょう。

つまり、浴室の再生を目的としたコーティングは、状態によって施工期間が変わるといえます。業者に見積もりをとってもらい、どの程度の期間が必要そうか聞いたうえで検討をおすすめします。

浴室のコーティングに使われる素材と費用相場

浴室の保護の目的でつかわれるコーティング剤は、フッ素系樹脂とシリコン系樹脂、ガラス系の3つです。持続時間や発揮する効果、費用が異なります。ここでは、費用の安い順に解説します。

フッ素系樹脂

フッ素系樹脂は、撥水や汚れ防止に適したコーティング剤です。身の回りのもので例を挙げると、油を敷かなくても具材がはがれるフライパンのような状態で、汚れが付きにくくなります。

フッ素系樹脂を選ぶメリットは、価格がお手頃で、サービスとして扱う業者も多いことです。初めて浴室コーティングをおこなう方にとっても、選択肢が多く挑戦しやすいでしょう。

ただし、表にもあるようにコーティングの持続期間が短めです。効果を長持ちさせたい場合は、業者に分厚くコーティングしてもらえるか相談するか、定期的にコーティングをし直してもらう必要があります。

シリコン系樹脂

シリコン系樹脂はフッ素系樹脂に比べると、分厚くて硬度のある塗膜が特徴です。浴槽をしっかりコーティングし、傷が付きにくくなる効果も期待できます。

また、分厚くて硬度のある塗膜のため、基本的に持続期間も長めです。ただしフッ素系樹脂と比べると、費用面ではどうしても高額になります。

浴室や浴槽の見た目にこだわる人は、シリコン系樹脂を選ぶ場合、仕上がりに注意が必要です。ほかのコーティング剤に比べると光沢が強く、施工後に違いがはっきりと感じられます。仕上がりが気になるときは、事前にサンプルを見せてもらいましょう。

合わせて業者選びの際は、シリコン系樹脂の経験豊富な業者を選ぶことをおすすめします。職人の技術によって、効果に差が出るためです。

ガラス系

フッ素系樹脂やシリコン系樹脂とはまったく異なる方法で、コーティングするタイプのものです。浴槽の表面にガラス皮膜を吸着させ、一枚層を増やすような形で施工されます。

樹脂と異なる特徴として、無機物に分類されるガラスはカビの浸食をしっかりと防いでくれます。耐熱の効果もあるため、皮膜を吸着させた面の劣化を防いでくれるのもメリットです。

また、樹脂系は掃除の際にこすり落とす可能性がありますが、ガラス系は耐久性も高く掃除しやすくなります。

ただし、ガラスのため、水垢が付きやすいというデメリットがあります。施工後はしっかり水気を拭きとり、定期的なお手入れが大切です。

あわせて注意したいのが、効果が高い分、費用が高めになります。技術的に対応できない業者もあるため、業者選びがしやすい反面、選択肢が狭まってしまう可能性も考慮しましょう。

選ぶ際は、ガラス系に強みを持つ業者を探して依頼するのがおすすめです。

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浴室のコーティングをするときのポイント

浴室のコーティングを依頼する際のポイントは2つあります。コーティングの目的を明確にし、リフォームした場合の効果と比較しましょう。

目的に合わせてコーティング剤を選ぶ

この記事で紹介したように、コーティング剤にはシリコン系樹脂やガラス系など、さまざまな種類があります。目的に合わせたコーティング剤を選ぶことで、希望する状態で浴室をキープしやすくなるでしょう。

また、業者選びの際にも、コーティングの目的と素材は重要な判断ポイントになります。業者によっては、コーティングの種類が限定されてしまうからです。

例えば効果と持続性がほかの2種類よりも高いガラス系コーティング剤は、施工が難しいため対応できる業者が限られる種類といえます。

さらに素材によっては特定のコーティング剤が使えません。人工大理石やホーロー製の壁や洗面台には、シリコン系樹脂のコーティング剤が使えないため、適切なコーティング剤を選んでくれる業者へ依頼する必要があります。

浴室のコーティングの目的を明確にすることで、コーティング剤が選びやすくなり、さらに業者選びも絞りやすくなります。

リフォームとどちらかよいのかを見極める

水分を毎日のように浴びる浴室の寿命は、長くても20年ほどです。浴室の再生を目的としたコーティングは、新品同様の姿に見えますが5年程度しか持ちません。古い浴室の場合、コーティングをおこなうとかえって状態が悪くなることもあります。

そのため、作られてから20年を超える浴室や浴槽のコーティングをおこないたい場合は、浴室全体のリフォームも検討しましょう。結果として費用を安く抑えられることもあるからです。

浴室のリフォームのタイミング

次のような状態になっている場合は、コーティングよりもリフォームの検討を進めてみましょう。

• 作られてから20年を過ぎている
• とれないカビやサビがある
• 排水溝の臭いが掃除しても変わらない
• 長年の使用で浴槽や壁・床に劣化ができている
• 換気扇の危機が悪くカビが生えやすい

また、ライフスタイルが変わって家族が増える場合や、高齢になって今のお風呂では入りにくい場合も、コーティングよりリフォームを検討したいタイミングです。

古い浴室の場合、リフォームにより断熱性の向上や、光熱費の節約も期待できます。修繕を前提としたコーティングを検討する際には、リフォームも考えてみましょう。

浴室コーティングはDIYでもできる

浴室向けのコーティング剤は市販されており、DIYもおこなえます。徹底的にコストをカットして、安く済ませたい人向けの方法です。

DIYで浴室のコーティングは、商品によって細かな点は異なりますが、おおむね次の方法です。

1. 浴室や浴槽の素材に合わせ、コーティング剤を選ぶ
2. 手袋を装着し浴室を換気する
3. 中性洗剤などで汚れをしっかりと落とす
4. 水気を拭きとり乾燥させる
5. ゴム手袋を装着しクリーナーを付属のスポンジへ付ける
6. 手触りが滑らかになるまで磨く
7. クリーナーを洗い流し水気を拭きとる
8. コーティング剤を付属のクロスへたっぷりと塗る
9. 一方向へクロスを動かして塗り広げる
10. 規定時間、乾燥させる

コーティング剤を選ぶ際には、塗布する場所に適したものを選ぶことが大切です。塗布したい場所に適さないコーティング剤を使っても、撥水効果や防汚効果は期待できません。

長持ち、かつ、効果の期待できるコーティングを考えるのであれば、プロへ依頼した方がよいでしょう。

コーティング剤の選び方がわからない、塗り方が不安と感じる場合は、DIYでコーティング剤を塗るのはおすすめできません。プロに任せることで、塗料の種類や塗布する場所に合わせ、適切なコーティングをおこなってもらった方が、お得に済む可能性が高いからです。

まとめ

浴室のコーティングは、浴室を清潔な状態に保ち、掃除を楽にしてくれる保護効果が期待できます。掃除を少しでも楽にしたい、早めにカビを予防したい場合には、コーティングを検討してみましょう。

また、浴室や浴槽に破損がある場合、修繕をおこなったうえでコーティングする方法もあります。新築の様な仕上がりになるほか、もう在庫がない同じ規格の浴槽が使用されている浴室でも、費用を抑えてこれまでどおりの状態が維持できるでしょう。

ただし浴室ができてから20年以上経過している場合や、ライフスタイルが変わるタイミングには、浴室全体のリフォームも検討することが大切です。何度もコーティングをおこなうよりも、費用がお得に済む可能性があります。

浴室コーティングの目的を明確にして、適切なコーティングを依頼しましょう。

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