立山連峰東面のなだらかな大斜面がタンボ平とよばれる。黒部平から全景が見渡せるが、より印象的なのはロープウェイからの眺めだ。ダケカンバ、ナナカマド、ミネカエデなどの落葉樹林が季節ごとに彩りをみせる。特に6月のみずみずしい新緑、10月上旬の鮮やかな紅葉は見逃せない。また、その年の気候によって冠雪と紅葉、緑の三段染めが見られることもある。
大観峰と黒部湖の中継地点で、立山ロープウェイと黒部ケーブルカーの乗り換え駅。標高1828mの平地に立つ白い駅舎は、1階にケーブルカーとロープウェイのきっぷ売り場とホームがあるほか売店もある。屋外には黒部平庭園があり、雄大な景色を満喫できる。
3000m級の山々が連なる北アルプスの雪解け水を集める黒部湖は黒部ダムによってできたダム湖。ブナなどの原生林に囲まれ、エメラルドグリーンの湖水が印象的だ。西岸からは湖を30分で一周する黒部湖遊覧船ガルベが運航している。湖面標高は最高で1448mとなり、湖を渡る風は夏でも冷たい。9月末~10月上旬は湖畔のブナ林が黄色となり、神秘さに鮮やかさを加える。西岸の湖畔に整備された遊歩道を歩けば森林浴も楽しめる。