最近、見かけることが増えた家庭用脱毛器。おうちで手軽に脱毛ができるとあって、ムダ毛処理に悩んでいる人にとっては気になるアイテムのひとつかもしれません。
そこで今回は、家庭用脱毛器のメリットやデメリットを、医療脱毛と比較しながらご紹介します。

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本化学療法学会認定抗菌化学療法認定医。ふくなが皮膚科 院長。
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ご経歴
国立大学法人滋賀医科大学医学部卒業後、同大学皮膚科学講座に入局。彦根市立病院への勤務、滋賀医科大学付属病院での研修を経て、皮膚科専門医資格を取得。彦根市立病院では爪専門外来を開設し、延べ 400 人以上の爪治療に従事。がん治療(化学療法)支援チームおよび院内感染症対策チームでも精力的に活動。その後、京都市内の皮膚科・美容皮膚科クリニック院長を歴任し、令和4年、ふくなが皮膚科を開設、現在に至る。
家庭用脱毛器の種類
家庭用脱毛器はおもに光脱毛タイプ、レーザー脱毛タイプ、ローラー脱毛タイプなどがありますが、その多くは光脱毛タイプです。
光脱毛は美容脱毛サロンでも採用されている方法ですが、家庭用脱毛器は出力を抑えて、自宅でも安全に脱毛がおこなえるように設計されています。
また、光脱毛方式の家庭用脱毛器は、IPL式とTHR式の2つに分けられます。
IPL(Intense Pulsed Light)式
幅広い波長を持つ光を、毛のメラニン色素に照射することで熱エネルギーに変え、毛根にダメージを加えるものです。
広範囲に照射可能で、太い毛にも効果が期待できますが、THR式に比べると痛みがやや強く、産毛などには効果がでにくいというデメリットがあります。
また、肌が黒い人や日焼けをした肌などには使用できません。
THR(Thermo Heat Remover)式
蓄熱式脱毛とよばれる方法で、弱い光を高速に連射することで毛根ではなく、発毛を促すように指令を出す「バルジ領域」という部分に、ダメージを加えるものです。
産毛など細い毛にも効果が期待でき、IPL式に比べると痛みが抑えられる点はメリットと言えるでしょう。また、日焼け後の肌などにも使用できます。
その一方で、THR方式では「これから生えてくる毛」にアプローチするため、IPL式に比べて効果を実感するスピードが遅いと言われています。
医療脱毛と比較:家庭用脱毛器のメリット
医療脱毛と比べながら家庭用脱毛器のメリットを見ていきましょう。
手軽さ
医療機関で脱毛を受ける場合、予約する必要があります。そのため、スケジュールを調整したり予約の手続きをしたりするなどの手間がかかります。また、人気のクリニックでは、なかなか予約が取れないことも考えられます。
その点、家庭用脱毛器は自宅で、自分の好きなタイミングで脱毛することができます。
ただし、家庭用脱毛器にも脱毛に適した照射間隔が設けられているため、説明書に従って使用することが大切です。
費用
たとえばクリニックで全身脱毛をする場合、総額で20~30万円かかることが一般的です。これに対して家庭用脱毛器は数万円~10万円ほどで購入できるものがほとんど。そのため、費用を抑えて脱毛をしたい人にとって、家庭用脱毛器は魅力的な選択肢の一つと言えるでしょう。
ただし、家庭用脱毛器の多くはカートリッジ式になっていて、照射できる回数が決まっています。その場合、使い終わった後はカートリッジを追加で購入しなければならないため、注意が必要です。
痛み
一般的に医療脱毛では、レーザー脱毛を採用しています。レーザー脱毛は熱で毛根をしっかり破壊するため、痛みが強くなる傾向があります。そのため「強い痛みは苦手」という人にはおすすめできません。
これに対して家庭用脱毛器は弱い出力の光で脱毛するため、医療レーザーに比べると痛みが生じにくくなっています。

医療脱毛と比較:家庭用脱毛器のデメリット
ここまで家庭用脱毛器のメリットを紹介しましたが、一方でデメリットもあります。こちらも医療脱毛と比較しながら見ていきましょう。
脱毛効果
医療脱毛で一般的に用いられるレーザー脱毛は、レーザーの熱で毛根を破壊するため、半永久的な脱毛効果が得られます。
これに対して美容脱毛サロンや家庭用脱毛器を用いた脱毛では一時的な減毛や抑毛効果は期待できるものの、医療脱毛のような半永久的な脱毛効果は望めません。
家庭用脱毛器は効果の持続時間も短いため、「自己処理を楽にする」ツールとして考えましょう。
照射部位
医療脱毛では、すべての部位の脱毛に対応しているクリニックがたくさんあります。これに対して、家庭用脱毛器は照射できる部位が限定されていることがあり、場合によっては自分が脱毛したい部位に照射できないこともあります。家庭用脱毛器の購入時には対応している部位を確認することが大切です。
トラブル時の対処方法
医療脱毛の場合、医療機関で施術を受けるため、事前に脱毛前後の注意点などの説明があります。また、万が一皮膚トラブルが起きた場合でも、すぐに医師の診察や処置を受けることができます。
その点、家庭用脱毛器は自宅でのケアのため、トラブルが起きた場合でも自分自身で対処しなければなりません。皮膚トラブルが改善しない場合は皮膚科を受診したり、脱毛器に不具合がある場合はメーカーに問い合わせたりするなどの対応も必要になります。
メリットとデメリットを知ったうえで脱毛方法を選ぼう
どの脱毛方法にも言えることですが、家庭用脱毛器にもメリットとデメリットがあります。費用を重視する人は多いですが、それだけにとらわれず、効果や安全面などを十分に検討して、自分に合った脱毛方法を選ぶようにしましょう。
なお、医療脱毛は医師の常駐する医療機関でのみ受けることができます。脱毛効果を重視する人は、医療脱毛をおこなっているクリニックに相談してみてくださいね。