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岩倉門跡と呼ばれる名刹。寛喜元年(1229)、紫野に創建されたが、応永18年(1411)に現在地に移転。その後も兵火で伽藍の多くを失ったが、江戸初期に足利義昭の孫・義尊[ぎそん]僧正が天皇家と徳川家の援助で再興。以降、皇子や皇族が相次いで入寺した。襖絵は狩野派の絵師によるもの。板の間にもみじが映り込む「床もみじ」が有名。駐車場は秋季利用不可。
昭和56年(1981)開館された資料館で、柳宗悦の民芸運動の精神を基調に運営。館内は3階に分かれ、日本を中心にアジア各地の焼き物、染物、絵画、木工などの工芸品を展示している。また、土蔵造りの建物自体、建築文化として貴重な存在である。
顕本法華宗の総本山。康応元年(1389)に日什上人[にちじゅうしょうにん]が六条坊門室町(今の烏丸五条あたり)に開基。長く寺町二条にあったが、昭和43年(1968)に現在地に移転した。境内にはインド・ブタガヤの大塔を模した仏舎利大塔がそびえ、サクラやツツジをはじめ、紅葉など四季折々の彩りが楽しめる。展示室には安珍・清姫の伝承で知られる道成寺の鐘を安置。本坊の「雪の庭」は俳諧の祖、松永貞徳作と伝わる。
比叡山を借景にした見事な枯山水の庭園(名勝)が有名だ。後水尾上皇の幡枝御殿(はたえだごてん)が延宝6年(1678)に寺に改められたもので、本堂と庭はかつての「下御茶屋」に当たる。苔が敷き詰められた庭には40数個の石が巧みに配置され、低い生け垣の向こうに霊峰比叡山を望む。
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