
合成麻薬問題のスペシャリスト/南山大学教授 山岸敬和氏
フェンタニルにみる国際合成麻薬問題を語る
6月、日本経済新聞で「米国へのフェンタニル密輸、日本経由か―中国組織が名古屋に拠点」という記事が掲載された。フェンタニルの鎮痛効果は、モルヒネの100倍にもなる。2ミリグラム、塩で細かい粒が二つくらいで致死量に達する。依存性も高い。合法的に処方されるフェンタニルもあるが、その効果の強さからアメリカ国内では厳しい管理がなされている。駐日米国大使が中国関与を指摘する危険薬物の現状と日本への影響を説く。