マンション転売は儲かるのか?利益を出すためのコツまで徹底解説

マンション転売は儲かるのか?利益を出すためのコツまで徹底解説

マンションの転売は個人で行う場合には長期的な視野に立って取り組む必要があります。ここではマンションの投資は果たして儲かるのか、利益を出す仕組みから、税金の基本的なことまでコツを紹介していきます。

マンション転売の現実や転売の流れ、利益を上げるためのポイントなどについて詳しくみていきましょう。

知っておくべきマンション転売の現実

ここではマンションの転売をしようとする人が知っておくべき現実について紹介していきます。時間をかけてマンションの価値を高く保ち、できるだけ高く売って次の投資に繋げることは可能です。しかし、短期期間で転売をして利益を稼ぐには制約があるので理解しましょう。

中古マンションは購入時より安いのが基本

約30年前の不動産バブルの頃には投資目的によるマンション購入で値段が吊り上がる現象が見られました。しかし、バブル崩壊後にはさまざまな法規制もあり不動産投資の形は変化していきました。現代では例え築浅でも、基本的にはマンション購入後は中古マンションとして扱われ、新築時よりも安くなります。

新築のマンションを購入する場合には、「新築プレミアム」と呼ばれるメリットが存在します。主なものとしては、内装や器具などの設備保証が2年、お風呂の防水床の漏水保証が10年などが定められています。保証期間内に該当する不具合が発生した場合、分譲業者が修繕を行います。また、購入が早い段階の場合には間取りの変更やオプションの追加などの選択もできます。

この新築プレミアムは転売になると裏目に出る場合もあります。保証期間内に転売をしても、保証内容は引き継がれません。売り出した築浅の物件を購入する人は購入時に売主から申告がなく、一定期間内に漏水などの重大な事故が起きた場合には売主に修繕を求められます。

加えて新築ということで数百万円から1千万円程度は周辺相場よりも高くなることもあります。特に売れ残ったマンションを早くに購入していると、最終的に完売した時の価格と同じマンションでも500万円程度の差がでるのは珍しくありません。

マンションの転売には高額な費用

マンションの転売は購入した金額より高く売却することで利益を得ます。

しかし、売値から買値を引いた差額が全て自分の利益にはなりません。マンション転売に係る経費についてはしっかり把握して対策をしておきましょう。また、マンション購入時の経費は売却時に所得税の計算で利用するのでしっかり領収書をとっておきましょう。

購入時と売却時にかかる費用は以下のものがあります。

購入時

  • 仲介手数料または消費税
  • 印紙代
  • 登記費用
  • 不動産取得税
  • 火災保険料等
  • ローンを組む場合の印紙代や保証料、抵当権設定費用

売却時

  • 仲介手数料
  • 印紙代
  • ローン残債がある場合の完済手数料と抵当権抹消費用
  • 譲渡所得税

転売の費用として最も多くかかるのが不動産会社等の仲介手数料です。新築マンションをデベロッパーから購入する場合には仲介手数料はかかりません。ただし、消費税がかかります。

仲介手数料は売却価格の3%程度かかりますが詳しくは不動産会社に問いあわせてみましょう。その他費用についてはマンションの価格に応じて決まってくる金額なので、事前に不動産会社に確認して準備をしておきましょう。

転売の経費だけでも100万円以上はかかってきます。多い場合には500万円を超える場合もあります。一時的に支払いが必要な部分もあるので計画的に準備をし、差額からどれくらいが経費として差し引かれるのかを考慮したうえで、利益が出るのか確認をしましょう。

マンション価格の急上昇は未知数

1980年頃の高度経済成長を受けて市場が盛り上がり、1995年の不動産バブル絶頂期まで不動産価格は高騰を続けました。しかし、バブル崩壊後30年以上に渡って景気は低迷しています。局地的なマンション価格の上昇はあるものの、2022年3月時点の市場全体としては、昔のような急上昇は期待できないでしょう。

低迷を続ける市場も大きな法改正などが起きれば不動産価格も急上昇するかもしれません。しかし、現時点ではそのような兆候も見られず、転売に挑戦しても利益を上げられる保証はありません。情報が素早く手に入る時代になって、高く売れるマンションの情報はプロも集めているので、それらを押さえて物件を狙うのは容易ではありません。

マンション投資で儲けるための7つのコツ

マンションを投資目的で転売して利益を上げるためにはいくつかコツがあります。安く購入して高く売却するためには、将来性のあるマンションをいかに安く購入し、長期間資産価値を落とさずに保って、最善のタイミングで売却することにあります。

マンション転売で利益を上げるための7つのコツについてここでは紹介します。ポイントを踏まえて物件を選び、上手に売却をしましょう。

転売するマンションは将来性で選ぶ

居住ではなく、転売を前提にマンションを購入するのなら、地域や立地の将来性を見据えて選択をしましょう。住宅地に隣接する農地や古びた駅前でも、周辺の再開発計画や駅の設置などが計画されていれば数年から数十年後には価格が上昇する期待があります。

一方で過疎が進んでいたり、災害被害の多い地域は土地価格が下がる傾向にあります。地方でもコンパクトシティなどの政策推進で資源を集中する地域が絞られる傾向にあるので、転売を検討する場合には地域の将来性を見極めましょう。

転売するには売却利益にかかる税率が下がる5年以上先の利益を見込んだ購入が重要です。投資目的なら新築にこだわる必要はないので、優良な土地を早く知ることができたら、すぐに購入するのが得策です。

マンションの管理体制を見極める

マンションの管理は資産価値を保つ上で重要なポイントです。マンション購入をする場合には管理体制がしっかりしているか見極めましょう。特に自主管理や管理費が安いマンションは管理が行き届かない場合が多く、資産価値が下がりやすい傾向にあります。

新築の場合は販売業者に、中古の場合には仲介する不動産会社に管理状況を聞いて確認しておきましょう。必要なら管理規約を見せてもらうなどして十全な態勢が整っているか確認しておきましょう。

転売向けマンションはネット以外からも情報収集

インターネットの普及により誰でも不動産情報のポータルサイトをみるだけで、市場にある物件の情報を手に入れられます。自宅を購入するために物件を選ぶのであれば、地域や間取り、周辺環境などから気に入ったマンションを購入すれば長く利用できるでしょう。

一方で転売に適した不動産を見つけるのはインターネットだけでは非常に困難な時代にあります。地域のコミュニティや知人のツテなどの独自のネットワークを作って、ネットに上がらない情報を掴んで物件を探さないと価値ある不動産を手にするのは難しいでしょう。

ネットで手に入る情報は既にプロが手を付けなかった物件とも言えます。いかに他人が知らない不動産情報を得られるかは転売を成功させるのに重要なポイントです。

売却を依頼する不動産会社は総合的に判断

マンションの転売による売却を依頼する不動産会社を選ぶ場合には査定価格だけでなく、総合的な判断に基づいてチェックする必要があります。査定価格は不動産会社によってさまざまです。

しかし、査定額でマンションが転売できるわけではないので、売却実績や提供しているサービス、担当者との相性などを総合的に判断しましょう。

売却ができるかの成否については、不動産会社の実力が大きく影響するので慎重に選びましょう。不動産会社を選ぶにあたっては複数業者に査定を依頼するのが得策です。しかし、自分でマンションの販売に強い不動産会社を選ぶのは一苦労です。そんな時には不動産一括査定依頼サイトを利用するのが便利です。

売却は相場にあった価格設定

転売をするなら少しでも高く売りたいと思うのが人の心情です。売り出し価格を設定するのは最終的には売主なので、相場よりも高く設定することも可能です。しかし、売買は需要と供給がマッチしてはじめて成立します。

周辺相場よりも高く売り出しても、買手に魅力がない物件ならいつまでも売れずに残ってしまいます。販売期間が長いと買主からも見つけてもらいにくくなります。一括査定サイトなどで得られた周辺相場を理解した上で、依頼する不動産会社ともよく相談して価格設定をしましょう。

マンションの売却期間には余裕をもつ

マンションの売却期間は余裕を持って行動しましょう。売主側に時間的余裕がないと買い叩かれたり、より高く売ってくれる売却先を逃す可能性もあります。また、買主の多くはローンを組んで購入を検討するため、ローンが組めなかった場合には別の購入者を探す必要があります。

一般的にマンションの売却期間は3カ月から6カ月程度です。次の物件を先に購入する買い先行で売却をする場合には時間的余裕が無くなりやすいのでスケジュール管理をしっかりしましょう。

利益を増やすため税金対策

まず転売して利益が出ずに赤字になった場合には税金はかからないのであまり気にしなくてもよいでしょう。転売の目的は利益を上げることなので、税金も節税して利益を増やしましょう。売却による税金対策としては

対策

内容

取得費を最大限計上する

マンション購入時にかかった費用に関する書類や領収書を揃え、譲渡所得の計算時に引けるようにする

売却経費を最大限計上する

マンション売却にかかった経費をまとめて譲渡所得の計算時に引けるようにする

マイホーム用なら3,000万円の特別控除

マンション購入時・売却時にマイホーム用なら3,000万円まで譲渡所得から控除できる

マイホームで譲渡所得が3,000万円を超える場合には居住用財産の買換え特例

条件によって支払うべき税金を次回売却時まで繰り延べできる

所有期間による税率の変化を意識する

5年を超えて超えて所有すると税率が39%から20%、10年で14%まで下がる

マンションを売却した時にかかる税金は譲渡所得税として納めます。譲渡所得税は

譲渡所得税=[売却代金 - (取得費 + 売却経費 + 控除等)] × 税率

で求めます。そのため、取得費をできるだけ計上すると差し引く金額が大きくなるため、譲渡所得が減ります。また、不動産会社の仲介手数料など売却時の経費を差し引いて譲渡所得が0円以下になる場合には赤字となり税金は発生しません。

マイホーム用に使用したマンションであれば、さらに、譲渡所得から3,000万円の特別控除が引けるので、譲渡所得が大きく減ります。それでも譲渡所得が残った場合には、条件によって居住用財産の買い替え特例により税金の支払いが次回売却時まで繰り延べできます。

税金対策におけるマンション転売で重要となるのが所有期間です。マンションは5年以内に売却すると税率は39%かかります。売却利益の多くを税金で取られてしまいます。5年を超えて所有すると長期譲渡所得に分類され、20%まで下がります。

マイホーム用で10年以上所有した場合には「所有期間10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」が適用され、6,000万円以下については14%まで軽減されます。これら税金対策をしっかりして転売利益を少しでも増やしましょう。

実際にマンションの転売する流れとは

それでは実際にマンションを転売する流れについて詳しくみていきましょう。マンションの転売には大きく3つのポイントがあります。まずは転売するマンションの購入です。次にマンションの売却です。最後に転売益を税務署に申告となります。購入、転売、申告の流れについて紹介していきます。

マンションを購入するまで流れ

  1. 購入の相談
  2. 物件の選定
  3. 購入申込み
  4. 住宅ローンの事前審査
  5. 売買契約の締結
  6. 住宅ローンの契約
  7. 代金の支払いと物件の引き渡し

基本的に新築でも中古でもマンション購入までの流れはこのようになります。新築の場合は、契約の時期にもよりますが、マンションが完成するまで入居できないので時間がかかります。また、35年の最長期間で住宅ローンを組むことができます。

中古では売主が入居していなければ、引き渡し後すぐに入居ができます。また、個人の売主から購入する場合は、消費税もかからないため、高額な場合にはお得です。しかし、仲介手数料が発生するので相殺されることもあります。

購入したマンションを売却するまでの流れ

  1. 査定を依頼して不動産会社を選ぶ
  2. 売却準備を進める(ローン残高確認、相場確認、書類の確認)
  3. 不動産会社と媒介契約を結ぶ
  4. 売却活動をはじめて買主を見つける
  5. 買主と売買契約を結ぶ
  6. 売却代金の受取りと物件の引き渡し

転売で利益を得るにはここでいかに高く売れるかが肝心です。堅実により高く売却してくれる不動産会社を見つけ、仲介をしてもらうための媒介契約を結びましょう。売却活動中は購入希望者の内覧などに積極的に対応し、買主を逃さないようにしましょう。

買主が決まれば売買契約を結んで手付金を受け取ります。買主のローン審査が無事通れば売却代金の受取りと物件の引き渡し日を設定し、登記の変更なども一緒に行います。

転売で出た利益を確定申告する流れ

  1. 書類を整理する
  2. 適用控除を確認する
  3. 税額を計算する
  4. 確定申告書を作成する
  5. 期限内に税務署に届け出る

マンションの転売で利益が出たら、翌年の2月16日から3月15日までに確定申告が必要です。利益が出るとは、譲渡所得が出るということです。マンションが売れてお金が入ったとは厳密には一致しないので注意しましょう。

譲渡所得 = 売却代金 - (売却経費 + 購入費用)

譲渡所得は上記のように、売却した金額から不動産会社の仲介手数料やマンション購入時の費用を差し引いてどれくらいの利益が得られたかをみるものです。購入時よりもマンションが安く売れた場合には譲渡所得はマイナスになり利益がなくなるので、確定申告の必要はありません。

注意したいのは控除は確定申告が必要だということです。不動産の転売状況によって適用できる特別控除などが用意されています。譲渡所得の計算をした上で、特別控除を差し引いたら税額が0以下になった場合、確定申告は必要です。利益が出たけど特別控除で税金は0円で支払わなくてもよいことを税務署に申告する必要があるからです。

税額を計算して確定申告の必要があれば、確定申告書を作成し、期限内に税務署に届け出ましょう。直接窓口に提出するだけでなく、郵送やe-Taxならインターネットから申告もできます。また、申告が複雑でわからない場合には税理士に委託して代わりに申告してもらえる方法もあります。

マンションの転売で気になる疑問

マンションを転売したい理由は人それぞれです。ここでは、マンションの転売をする場合によくある疑問を解説していきます。転売時の具体的な対策については不動産会社などの専門家と相談しましょう。

マンションの転売に違法性はあるか

マンションを転売するのは一般的な商習慣として行われています。ただし不動産取引業者を通してとなります。これは1995年からのバブル期に土地が高騰した「土地転がし」を防ぐためにさまざまな規制が関係します。土地転がしは個人や業者間を短期間に転売を繰り返し、土地価格を不当に吊り上げた投資方法でした。

これにより短期間に不動産の転売を繰り返して行うためには宅地建物取引業の免許取得が必要です。あくまでも「短期間に反復継続」することが規制の対象です。不動産を購入したが、諸事情で手放さなければならなくなった場合には個人で転売しても規制の対象にはなりません。

個人で土地の転売を繰り返して利益を上げるのは法制上も困難なため、本格的に取り組む場合には、宅地建物取引業の免許を取得して行う方がよいでしょう。

ローンが残っていても転売はできるか

不動産取引の基本は抵当権が付いていないことです。ローンが残っていて、金融機関の抵当権が付いたままでは基本的には売却できません。転売によって得られるお金でローンが完済できるのなら、抵当権は外れるので、売却が可能です。売却による収入でもローン残高に不足する場合には自己資金などで補うことで抵当権を外す必要があります。

なので転売で利益を出すには、ローン残高よりも高く売ることが目的になります。一方で災害や事故などで土地価格が下がるようならば資産価値が高いうちに売却をした方が損益を最小限に留められます。判断は突然やってくるので日頃から売却に必要な条件や相場などは把握しておくのが得策です。

転売時にリフォームやリノベーションは必要か

近年、リフォームやリノベーションをして不動産を転売し成功した話を耳にすることがあるでしょう。時代のニーズを満たしたり、潜在ニーズを先取りすることで、転売時の利益を上げる方法です。リフォームなどは昔からある手法で、付加価値をつけて転売することで、購入者に価値ある物件としてより高く購入してもらえました。

しかし、近年は、DIY人気や自分でリノベーションをするなど、個性を尊重するのが購買行動に繋がることが流行しています。費用をかけてオーナーの意向でリノベーションをしても、かけた分以上の利益を出せる保証はありません。仲介をする不動産会社などともよく相談した上で、転売する不動産の特徴を踏まえ、どこまで手を加えるのかを判断しましょう。

例えば転売先が居住目的ならば修繕の上でリフォームや時代に合わせたリノベーションも考えられます。飲食店などは自前の内装工事をするので、必要な修繕だけでも構わない場合もあります。その他目的や立地などで条件は変わりますので、よく相談しましょう。

まとめ

マンションの転売で購入時よりも高く売り抜くのは困難だといえます。一昔前のような不動産投資で大きく利益を出すことは法制度上も景気的にも難しい状況が続いています。ただし局地的に地価が高騰する場所はあります。

独自の情報網を構築して、安い中古マンションを購入して5年以上待ってから高く売ることが転売には求められます。その間に災害が起きたり、事故や火災が起きるリスクもあります。土地の汚染が発見されれば不動産価値がなくなる可能性もあります。

マンションの購入には十分に検討を重ねたうえで最適な投資先をみつけましょう。転売をするまでの間には不動産価値が極度に低下するリスクもあります。購入の段階から複数の不動産会社に相談をして信頼できる担当者をみつけ、リスクを覚悟したうえで挑戦してみましょう。