神坂雪佳『百々世草』より「狗児」 明治42~43年(1909~1910)刊 細見美術館蔵
「光琳の再来」とも謳われた神坂雪佳
明治から昭和にかけて京都で画家・図案家として活躍した神坂雪佳(かみさか・せっか)は、20世紀の幕開けと同時に欧州で最先端の美術工芸を視察したことで、日本古来の装飾芸術の素晴らしさを再認識した。この展覧会では、雪佳が手本とした琳派の美の潮流を本阿弥光悦や尾形光琳らの名品にたどるとともに、古典と近代的発想を融合させ、美術と意匠の二つの分野を自在に往来した近代琳派・神坂雪佳の多彩な世界を紹介する。