アトピー性皮膚炎の診断と治療方法を、慶応義塾大学 医学博士[海老原 全]先生が解説します。

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海老原 全 先生

[Tamotsu Ebihara]

慶応義塾大学
医学部 皮膚科
医学博士

■専門
アトピー性皮膚炎/接触皮膚炎

■資格
皮膚科専門医

■所属学会
日本皮膚科学会/日本臨床皮膚科医会/日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会

アトピー性皮膚炎の診断と治療について

アトピー性皮膚炎の診断・原因の特定について

アトピー性皮膚炎の治療は、患者さん一人一人の悪化の原因を見つけることから始まります。日常生活で悪化するタイミングやこれまでの病歴、家族がアレルギー疾患を持っているか、といったことを、メモして医師に伝えましょう。
診察室で、肌の状態を見ながら、医師と一緒に、何が原因かを探っていきます。原因を完全に特定することは難しいですが、自分に合った正しいスキンケアと治療法を選ぶためにも、皮膚科の専門の医師に相談することがとても大切です。

アトピーノートの表

アトピーノートの表

アトピーノート記入例

アトピーノート記入例

アレルギーの程度や、アレルギーの原因物質であるアレルゲン(アレルギー抗原とも呼ばれる)を知るために、血液検査や皮膚テストを行う場合もあります。

検査方法(1) 血液検査

血液検査では、白血球像を測定し、IgE値、特異的IgE値を計測します。
白血球像とは、白血球の中の各細胞がどのくらいあるか、割合をだします。白血球の中でも好酸球の割合がアレルギー疾患と関係あると言われています。
IgE値は、ダニなどのアレルゲンに結合し、アレルギーを発症すると、高くなることが知られています。IgE値が高くても症状が出ない場合もあるので注意が必要ですが、定期的に測ることで、治療方針を立てやすくなります。
また、ダニなどの疑わしいアレルゲンに対して、どの程度アレルギー反応が起こりうるかを知るために、アレルゲン別のIgE値を調べることもあります。

検査方法(2) 皮膚テスト

皮膚テストでは、実際に皮膚がアレルゲンに対してどのくらい反応するかを見る(1)パッチテスト、(2)プリックテスト、(3)皮内反応などがあります。 (1)パッチテストでは、原因と思われるアレルゲンを、少量皮膚に2日間貼りつけて、皮膚の反応をみます。(2)プリックテストでは、皮膚表層に小さな傷をつけて、(3)皮内反応では注射で、アレルゲンを入れ、アレルギー反応の有無を調べます。
子供では食物アレルギーが関係している場合もあり、除去食を使って判断する方法もありますが、その場合、アレルギー専門医のもとで、慎重に行うことが大切です。?また、接触アレルギーが関係している場合もあります。


何が症状を悪くしているかがわかったら、それらをできるだけ取り除いていきます。スキンケアに加えて、生活環境を改善し、アレルギー物質を避け、かゆみの対策をとっていきます。また、細菌の感染に問題がある場合は抗生物質を使うこともあります。

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